2021 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of Social Development and Family Mental Health of Preterm Infants
Project/Area Number |
20H01768
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
永田 雅子 名古屋大学, 心の発達支援研究実践センター, 教授 (20467260)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 美保 帝京大学, 文学部, 教授 (10536212)
早川 昌弘 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院教授 (40343206)
田附 紘平 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 准教授 (90804336)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 超早産 / ASD / 社会性の発達 / 早期介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、在胎28週未満の超早産児と、発症率が高いとされている自閉スペクトラム症(ASD)児との比較検討を2歳児および学齢期で行うことで、その特徴を明らかにするとともに、社会性の発達に影響をあたえる家族の要因についても焦点を当て早期からの支援のありかたについて検討を行っていくことを目的としている。コロナ感染症の拡大により、研究の進捗が遅れていたが、2021年度より、愛知県内3医療機関の総合周産期母子医療センターおよび、地域で社会性の遅れのある子どもたちの支援教室を実施している機関の協力が得られ、本格的にデータを収集していくことのできる体制を取ることが可能となった。2021年度内に、2歳児を対象とした研究では、超早産児群15例、ASD疑い群13例のデータを収集することができ、学齢期(小学6年~中学1年)を対象とした研究では超早産児群2例、ASD児群5例の協力を得ることができた。その結果、2歳児を対象とした分析では、超早産児群では、自閉症診断観察検査(ADOS)-2のモジュールTでASDの懸念ありと判定された児は53%と高率に認められることが明らかになった。今後、ASD児群との比較や、評定項目ごとの分析など詳細に検討をするために、引き続き、研究対象者を増やし検討を行っていく。また学齢期では、超早産児群はPARS幼児期ピーク得点ではASDが疑われるものの、現在得点では点数が低下し、疑いがなくなる一方で、Vinelandでは社会適応の困難さがみられる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染症の感染拡大の収束のめどが立たない状況ではあるが、関係機関の協力をえてデータ収集を開始したが、十分な例数を収集できていない状況である。特に、超早産児については小学校6年までフォローアップをされている児が少数であること、現状では医療機関での実施者を派遣しての学齢期のデータ収集が難しく、研究代表者の機関での実施となったこともあり、予定していた例数を集めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナの感染状況の推移を見極めつつ、関係協力機関と連携を密にし、データ収集が再開できる機関から随時データ収集を開始していく。また、現在までのデータについての分析結果を共有する機会(中間報告会)を開催することで、連携協力者の方に本研究の意義を理解していただき、研究対象者の協力が得られるような工夫を行っていく。
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