2020 Fiscal Year Annual Research Report
Higher-dimensionalization of arithmetic geometry concerning arithmetic fundamental groups
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20H01796
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
玉川 安騎男 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (00243105)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 代数学 / 数論 / 数論幾何学 / 基本群 / ガロア表現 / 代数曲線 / アーベル多様体 / 国際研究者交流 米国:フランス:英国 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実施計画では、海外研究協力者のChristopher Rasmussen氏、Anna Cadoret氏、Mohamed Saidi氏の招へいを予定していたが、新型コロナウイルスの影響で年度中の招へいは実現できなかった。(次年度の繰越期間中にはSaidi氏、次々年度の再繰越期間中にはSaidi氏、Cadoret氏、Rasmussen氏の、(他経費による)招へいを実現できた。)このため、主として電子メール、電子会議システム、ファイル共有クラウドなどを利用して3名との共同研究を行い、研究課題を遂行した。また、本補助金再繰越使用により、研究代表者の2回の東京出張(令和5年2月、令和5年3月)を実現し、整数論・数論幾何における有意義な情報収集・研究討論を集中的に進めることができた。また、本補助金の使用((再)繰越使用を含む)により、高尾尚武氏を研究員として雇用し、代数多様体の数論的基本群に関する数論幾何学の研究を補助してもらった。
具体的な研究実績としては、次のような成果をあげることができた。 1. Rasmussen氏との共同研究では、「研究の目的」R、C1に関連して、代数体上の楕円曲線に付随するガロア表現の跡の像に関する普遍下界存在予想を定式化し、多くの場合に証明した。 2. Cadoret氏との共同研究では、「研究の目的」C1に関連して、l進、p進、超積の各係数に対する淡中圏論的Cebotarev密度定理を証明し、論文にまとめた。また、「研究の目的」C2に関連して、共通同種因子を持つアーベル多様体の族について研究し、Rossler-Szamuelyの予想を多くの場合に証明(一般の場合の反例を与えた)、論文にまとめた。 3. Saidi氏との共同研究では、「研究の目的」S1に関連して、有限生成体の遠アーベル幾何においてガロア群を長さm最大可解商に置き換えた版に関する結果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響で海外研究協力者の招へいが研究実施計画の予定通り実現しなかったため、電子メール、電子会議システム、ファイル共有クラウドなどの利用により共同研究を進め、懸案だった成果の整理・発表について、論文の執筆・投稿・修正・再投稿・出版などをおおむね順調に進めることができた。(但し、口頭発表は年度中には実現できなかった。)一方、招へいによって対面で研究協力者との研究打合せ・研究討論をダイナミックに進めることができなかったため、新しいアイデアの獲得や新しい研究の展開という意味では、残念ながら物足りなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実施計画がやや遅れているのは新型コロナウイルスの影響によるものであり、基本的には当初研究実施計画のまま進めていけばよいと考えている。研究目的に沿って新しい研究結果を得ることはもちろん、次年度も、成果の整理・発表についても引き続き大きな力を入れたい。本研究計画は3名の海外研究協力者との3つの共同研究を中核としているが、今後も3つの共同研究のバランスに留意するとともに、3つの共同研究のいずれも、もとより数論的基本群を中心的対象とするものであることに立ち返り、諸問題の相互作用をいかすという視点に立って、研究を推進していきたいと考えている。
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Research Products
(6 results)