2021 Fiscal Year Annual Research Report
New developments in stochastic analysis
Project/Area Number |
20H01807
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
稲浜 譲 九州大学, 数理学研究院, 教授 (80431998)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 壮登 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 准教授 (20823206)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 確率解析 / 確率微分方程式 / ラフパス理論 / 特異な確率偏微分方程式 / 大偏差原理 / マリアバン解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
確率解析に関する各種の話題を研究対にしているが、研究代表者は主にラフパス理論とマリアバン解析に関することを中心に研究を進めた。それ以外にも確率微分方程式の緩急系に対する大偏差原理の研究をラフパス理論の観点から行った。分担者は当初の計画どおりに、特異な確率偏微分方程式に関する研究を順調に進めて、多くの論文を書いた。ここで列挙したで話題はどれも現在の確率解析において先端的だとみなされており、非常に重要である。 ラフパス理論に関しては、擬確実解析と呼ばれるマリアバン解析におけるポテンシャル理論に相当する理論と組み合わせると、非常に相性のいいことが知られている。今回はこれをピン留めされた拡散過程の研究に応用して、Freidlin-Wentzell型の大偏差原理と呼ばれている伝統ある極限定理の「ピン留め版」を証明した。ラフパスとマリアバン解析は確率微分方程式に対する解析として、水準の高さでは双璧をなすので、これらを使えばこれから多くの事実を証明できると思う。 最後に確率微分方程式やラフ微分方程式の連立緩急系の研究にも触れておきたい。この話題は一時の低迷期していたが、ここ最近は復活して非常に多くの論文が出版されている。この話題をラフパスの観点から見ると、かなり面白いことに気づいて論文を書いた。この路線はこれからも有望だと思うので続ける。この模型に対しては、大数の法則に相当するのが平均化原理をしばらく前に研究したのだが、今は大偏差原理をこの枠組みの内で研究するのが有望な路線である気がしてきたので、急遽大偏差原理の研究を進めているところである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
この数年間のコロナ騒動にも関わらず、数学研究そのものは順調に進展しているので、方針を変えずにこのまま今後の研究を進めるつもりである。
|
Strategy for Future Research Activity |
基本的にはうまくいっているので、当初の計画を変更することなく、このままの路線を進んでいくつもりである。
|
Research Products
(18 results)