2020 Fiscal Year Annual Research Report
Regularity theory for viscosity solutions of fully nonlinear equations and its applications
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20H01817
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小池 茂昭 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90205295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舘山 翔太 東京大学, 大学院数理科学研究科, 特別研究員 (30868435)
石井 仁司 津田塾大学, 数学・計算機科学研究所, 研究員 (70102887)
小杉 卓裕 公立鳥取環境大学, 人間形成教育センター, 講師 (80816215)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Lp粘性解 / 障害問題 / 完全非線形方程式 / 弱Harnack不等式 |
Outline of Annual Research Achievements |
完全非線形二階一様楕円型偏微分方程式の弱解である粘性解は、80年台初頭に導入され様々な応用に適用される有効で重要な概念である。近年、不連続非有界な有界な係数や非斉次項を持つ方程式にもLp粘性解として一般化され、従来のSchwartzの超関数による弱解の正則性理論に対応するCaffarelliによるシャウダー評価、Lp評価へと展開して行った。本研究では、非有界係数・非有界非斉次項を持つ完全非線形二階一様楕円型方程式の両側障害問題のLp粘性解の正則性を得た。これは、研究代表者の開発した弱Harnack不等式の適切に用いることで、障害物と接している部分での評価を導いた。具体的には、一階微分のヘルダー連続性を導いた。 完全非線型方程式の一つの典型例である障害問題の膨大な研究に関し、解の正則性の新旧の研究法を比較し、いくつかの未解決問題に解決を与えた。例えば、方程式部分が線形の場合の領域の境界まで込めた臨界正則性を与えた。また、方程式部分が完全非線形の場合、代表者と分担者舘山によるLp粘性解の一階微分のヘルダー連続評価があるが、その証明のためのAleksandrov-Bakelman-Pucciの最大値原理において0階微分項が存在する場合に一般化した。さらに、同じ条件下で弱Harnack不等式も一般化することで既存の結果で扱えなかった0階微分項を持った完全非線形一様楕円型方程式の障害問題のLp粘性解の正則性を導いた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
弱Harnack不等式を利用した障害問題の解の正則性は極めて独創的で、この方面での基本的文献になると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
放物型障害問題への一般化を分担者の舘山氏を中心に行う。一方、分担者の小杉氏とは、障害問題の近似解の収束性の精密評価を導く。
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Research Products
(1 results)