2021 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of solid hydrogen ablation and homogenization processes for fueling to fusion plasmas
Project/Area Number |
20H01888
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
坂本 隆一 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (10290917)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 粒子供給 / 固体水素 / 溶発 / 水素スペクトル / バルマー系列 / 高速分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
高温プラズマ中における固体水素の溶発過程と,溶発した水素がプラズマ中に均質化してゆく過程を,高空間分解能イメージング分光計測と高時間分解能スペクトル計測を組み合わせた新しい計測手法で調べ,プラズマへの粒子供給素過程を明らかにすることが,本研究の目的である. 2021年度は,高速カメラを用いた高空間分解能イメージング分光計測装置の整備をおこなった.ダイクロイックミラーとカメラレンズを用いたペリスコープ型の結像光学系により,一つの像を,水素のバルマー系列のスペクトル(Hα, Hβ, Hγ)と575 nm付近の連続光のスペクトルに対応する4つの波長領域に分解し,さらに狭帯域干渉フィルターを用いて分光した4つの波長が異なる画像を高速カメラの撮像素子上に同時に結像するシステムを構築した.高速カメラの露光時間と高速分光器の時間分解能を同一にし,同一のクロック信号によって同期計測することにより,高空間分解能イメージング分光計測と高時間分解能スペクトル計測において,同一現象を二つの分光器によって観測することを可能とした. 高時間分解能スペクトル計測装置の較正実験は遅れたままであるが,2021年10月から2022年2月にわたって行われたLHD実験キャンペーンにおいてペレット入射実験を行い,固体水素溶発発光の計測データの蓄積をおこなった,後日,較正試験結果を反映してデータ処理をすることにより,蓄積したデータを有効活用する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
引き続くCOVID-19に起因する世界的な渡航制限のため,本年度も招聘が実施ができなかった.さらに,来年度の渡航制限の見通しも不透明であり,招聘予定のPhD学生の在学期間による制限もあるため招聘は断念した.2年にわたる計画遅延のため,予定よりも研究が遅れている.一方で,計測データの蓄積は進められているので,2022年度の研究の進展により,招聘の断念による遅延は解消できると予測している.
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Strategy for Future Research Activity |
ペレット入射実験を行うプラットフォームであるLHDが2022年度の実験でシャットダウンされることが決まった.2022年度に高空間分解能イメージング分光計測装置をLHDにインストールする予定であったが,一旦LHDに設置すると,放射化物扱いとなり,LHDの外部へ持ち出せなくなることから,LHDにインストールせずに,ペレット入射実験を実施できる他装置を用いた実験でデータ取得をすることを検討する.その場合,本研究の目的としていた,高空間分解能イメージング分光計測と高時間分解能スペクトル計測を組み合わせた新しい計測手法の実施も併せて検討する必要がある.
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