2021 Fiscal Year Annual Research Report
Micro spectrometer with superfine pixel sensors
Project/Area Number |
20H01922
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
幅 淳二 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, その他部局等, 理事 (60180923)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 敏喜 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 研究機関講師 (20470015)
住澤 一高 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 研究機関講師 (40379293)
中村 克朗 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (60714425)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | ピクセル検出器 / スペクトロメータ / 高温超伝導 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、以下の3点について研究を進めた。 1)現実的なセットアップ(磁場、ピクセル検出器の台数と配置)と測定位置精度を含めたシミュレーションコードを準備して、最も効率的なスペクトロメータの構成、その到達精度の評価などを行っている。測定位置精度が合理的に与えられるアルゴリズムなどについて、センサー内部のメカニズムを取り入れるなど、精密化の検討を行なっている。 2)マイクロスペクトロメータを実用するとき課題となりるシステムのレート耐性を高めるため、新しいタイプのピクセルチップをLSIシミュレータによる評価を併用しながら設計試作を行なった。またその試作チップについて、センサーとしての機能に関する評価試験を行うための評価ボードの製作を行なった。年度後半より、実際に評価試験を開始しその機能についての確認を行なった。検出器のピクセルセンサーとしての機能は確認ができ、赤外線光源に対する反応も予想通りであった。またSr-90から発生するベータ線についても反応していることが確認できた。 3)マイクロスペクトロメータの性能を決定する要素である、超高磁場発生可能な超電導電磁石の技術動向を、文献や有識者との議論から情報収集を行なった。近年、新しいタイプのトカマク核融合炉への応用においてREBCO(Rare Earth Barium Copper Oxide)をテープ状の線材とする高温超伝導マグネットが試作され、高いパフォーマンスを実証したことに大きな注目をしている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シミュレーションによる評価作業の準備は、コロナ禍の影響をそれほど被ることなく予定以上の内容を含むことができる見通しとなってきた。半導体需給の逼迫により、遅れが生じた試作チップの製造であるが、その後の評価作業はなんとか軌道に乗ったところである。来年度には予定した評価を終了できるものと考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
高度化しつつあるシミュレーションコードを使って、本研究の目標であるマイクロスペクトロメータの現実解と最大到達性能についての合理的な評価を行う。こうしたシミュレーションの前提条件となるピクセル検出器の性能やスペクトロメータ磁場の到達強度についての合理的な評価については引き続き、実験的な評価と情報収集を進めていく。
|
Research Products
(2 results)