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2021 Fiscal Year Annual Research Report

胆管ステント閉塞機序の解明と改良型逆流防止弁の開発

Research Project

Project/Area Number 20H02071
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionMeiji University

Principal Investigator

榊原 潤  明治大学, 理工学部, 専任教授 (10292533)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 土井 晋平  帝京大学, 医学部, 准教授 (80447789)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywords胆管ステント / 十二指腸 / 消化管流動 / バイオフィルム
Outline of Annual Research Achievements

前年度構築した「十二指腸・胆管ステント内流動シミュレータ」に胆管を模した管路を設置した.胆管はアクリル製の直円管であり,その管軸が十二指腸に対して垂直になるように片端を十二指腸に接続した.もう一方の端部にはバルブを介して透明樹脂チューブを接続した上で,自由液面を有する液柱とした.これにより,十二指腸内部の圧力変動に応じて液面が上下することで,逆流を模擬した.逆流流量はバルブで調節可能とした.胆管内部にはアクリル製のステント模型を設置した.
牛の十二指腸・胆管・肝臓を入手し,十二指腸側から胆管に生理食塩水を注入する実験を行った.加えた圧力と流入流量から透水係数を算出した.これに基づいて逆流流量を決定した.その上で,流動シミュレータおよびステント内部の速度分布をPIVで測定した.順流および逆流時における非定常な流動を定量的に捉えることを可能とした.
ステント内におけるバイオフィルム形成過程を模擬するために,上記流動シミュレータとは別に新たな流路(バイオリアクター)を構築した.ステントの直径に相当する間隙で隔てられた2枚のスライドガラスからなる矩形断面の流路を作成し,その上流側から液体培地をペリスタポンプで供給しながら,流路内で大腸菌を繁殖させた.大腸菌の繁殖に伴いバイオフィルムが形成されることを光学顕微鏡で確認した.さらに,十二指腸内の大腸菌がステント内に流入することを模擬するために,タービドスタットで作られた一定濃度の大腸菌溶液を連続的に流路下流へ供給できるようにした.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

牛の胆管等を用いて逆流量を推定し,それを実現するように流動シミュレータを運転した上で,胆管内部流動をPIVで測定したことは,当初計画に沿った順調な進捗と言える.さらに,大腸菌を培養してバイオフィルムを形成し,観察可能なバイオリアクターを構築した点は,想定以上の進捗である.一方,当初計画していた固形物をシミュレータに流す試みは実施できなかった.

Strategy for Future Research Activity

腸内細菌がステント内に侵入する経路や細菌の濃度分布を明らかにするために,流動シミュレータの十二指腸側に細菌を模した蛍光染料を溶解させる.ステント内部にレーザ光を照射し,蛍光染料が励起されることで生じる蛍光をカメラで捉え,その強度に基づいてステント内部に侵入する蛍光染料の濃度を推定する(レーザ誘起蛍光法).バイオリアクターを用いた実験を継続し,流路形状とバイオフィルムの生成量および生成分布の関係を調べる.

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Published: 2022-12-28  

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