2022 Fiscal Year Annual Research Report
ソフトロボティクス技術を組みこんだ空中散布可能な災害支援ロボットの技術基盤の構築
Project/Area Number |
20H02412
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
松本 光春 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (70434305)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ソフトロボット / 災害支援ロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では近年大きな注目を集めるソフトロボティクス技術を組みこんだ空中散布可能な災害支援ロボットの実現を目指し,ソフトロボティクスに関する申請者の過去の研究成果を踏まえ,材料特性,剛性制御,形状設計,駆動原理,動力確保など多面的な観点から課題解決の可能性を検討している. 3年目にあたる今年度は前年度までの研究結果を踏まえ,それぞれの研究テーマについて改良検討を行った.折り紙ロボットをベースとした空中散布構造については前年度までの検討要素である植物の翼果の構造についてさらに複数の検討を行い,回転落下を実現するための物理モデルの作成について理論の精緻化と追加での実験データ取得に努めた.落下後の変形についても検討を加え,変形後の地上での移動実験を行った.これらの成果について国内会議で発表を行った.また、その成果を英語論文としてまとめ、国際論文誌にて公表した. 自己修復については生物の血液による凝固とそれによる修復を模倣した自己修復機構に加え、脱皮機構を模倣した自己修復機構についても検討した.生体模倣による自己修復については生物の血液による凝固とそれによる修復を模倣した自己修復機構については自己修復後の強度を確認するため引張試験を行い、その強度を確認した。また、この成果について国際論文誌にて公表した.また、脱皮機構を模倣した自己修復機構については申請者の研究してきた折り紙型ロボットの研究成果を踏まえ折り紙型の皮膚を蛇腹-ハニカム混合形状にすることでロボット内部に内包させ,外部に展開することで脱皮機能を実現した.また、この成果について国際会議にて公表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の目標である空中散布可能なロボットや自己修復機構に関し,理論・実験両面からの進展があったほか,それらの成果について複数の成果発表を行うなど,その成果を順次公開できている.
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Strategy for Future Research Activity |
3年次までに得られた成果を踏まえ,引き続き剛性変化を実現可能な複数の材料の材料特性を評価し,その制御方法やロボットでの利用方法について検討する.地上での歩行については自由度がまだ低いため、より自由度の高い歩行の実現に向けてロボットの改良を行っていく.また、着地後の長期間の活動の可能性を高めるため、生物模倣による自己修復機構についても引き続き検討を加えていきたい.
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Research Products
(5 results)