2023 Fiscal Year Annual Research Report
バラ科果樹の2つの自家不和合性機構:非自己認識と自己認識の分岐の分子基盤解明
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20H02954
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
佐々 英徳 千葉大学, 大学院園芸学研究院, 教授 (50295507)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 自家不和合性 / バラ科 / RNase / F-box / 雌ずい / 花粉 |
Outline of Annual Research Achievements |
ニホンナシの自家不和合性機構解明のため、本年度も、雌ずい側決定因子S-RNaseと、花粉側決定因子SFBBのタンパク質間相互作用解析系の構築をおこなった。組換えS-RNaseおよびSFBBタンパク質の発現系は構築できたものの、タンパク質間相互作用を安定的に検出するには至っていない。タグ配列と目的タンパク質の配置の変更など、発現ベクターを改変してさまざまなチューンアップを行い、タンパク質間相互作用の検出を試みた。また、新たな自家不和合性関連タンパク質の発現ベクターの構築も行った。 並行して、自家不和合性非S因子候補遺伝子についても、発現器官の解析などを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
自家不和合性決定因子は正しい立体構造を持つ組換えタンパク質の発現が極めて困難なことが知られていたが、本研究では発現系の構築に成功したため。しかしながら、タンパク質間相互作用の検出には至っていないため、当初の計画以上とは判断できず、おおむね順調、とした。
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Strategy for Future Research Activity |
組換えS-RNaseとSFBBタンパク質のタンパク質間相互作用解析系の構築を引き続き進める。必要に応じて、発現ベクターの改良を行う。タンパク質間相互作用解析系が構築されれば、ドメインスワップなどにより、特異性決定領域の特定を進める。
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[Journal Article] Organ-enriched gene expression during floral morphogenesis in wild barley.2023
Author(s)
(1)Chen, G., Mishina, K., Wang, Q., Zhu, H., Tagiri, A., Kikuchi, S., Sassa, H., *Oono, Y. and Komatsuda, T.
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Journal Title
Plant Journal
Volume: 116
Pages: 887-902
DOI
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