2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20H03944
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
鈴木 貞夫 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (20226509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 毅 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (40571518)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ゲノムコホート / 心理的要因 / 横断研究 / メンデルランダム化 / 分析疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
精神,心理,社会的要因に焦点を当てたゲノムコホート研究(GCOP研究)は, 1)心理・社会的形質が死亡を含む健康アウトカムにどのような影響を与えるか,2)心理・社会的形質を規定する要因は何かの解明を目的としたゲノムコホート研究である.GCOP研究では,心理・社会的形質の測定のために,妥当性の確認された質問紙を用いて心理・社会的形質を幅広く測定することと,ゲノムワイド関連研究(genome-wide association study)遺伝子型の測定を行うことで,この2つの解明を進める. 心理的形質としては,抑うつ・不安,強迫性,ADHD特性,自閉症特性,幻覚・妄想特性,朝型・夜型特性,ニコチン依存性,アルコール依存性,ギャンブル依存性,パーソナリティ,QOL,主観的幸福度を,社会的形質としては,ソーシャル・サポートおよびソーシャル・キャピタルを扱う.特に,1)の解明については,GWAS遺伝子型情報を操作変数として用いるメンデルランダム化法を用いることにより,心理・社会的形質が健康アウトカムに与える単なる関連ではなく因果関係を明らかにすることを目指す.
GCOP研究では,これまでに約2万人に対し質問紙調査を終え,そのうちの約4,000人分のGWAS遺伝子型の測定を終えている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R2年度分として,新たに1万人の既存コホート集団に対し質問紙の郵送調査を行い,約5,500人から回答を得,その回答のデータ入力を行った.このコホート集団はすでにGWAS遺伝子型を測定済みである.さらに,これまでに取得したGCOP研究のDNA検体を用い340人分のGWAS遺伝子型測定を行うことで,本ゲノムコホート研究に使うことのできる形質およびゲノムデータの集積を進めた.
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Strategy for Future Research Activity |
R2年度分として新たに行った郵送調査の結果データのクリーニングを行い,解析の準備を行う.また,引き続き,GWAS遺伝子型の測定を進め,統計解析上の検出力を上げる.
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