2020 Fiscal Year Annual Research Report
女性がん患者の自己管理能力を活性化させる継続支援プログラムの機能と効果の検証
Project/Area Number |
20H03975
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
水野 道代 筑波大学, 医学医療系, 教授 (70287051)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 美礼 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (00273417)
牟田 理恵子 (郡司理恵子) 筑波大学, 医学医療系, 助教 (40389937)
山下 美智代 筑波大学, 医学医療系, 助教 (90633230)
秋元 哲夫 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, 分野長 (10261851)
千葉 育子 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 看護師 (50863817)
向原 徹 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 科長 (80435718)
近藤 美紀 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 副看護部長 (90884148)
大西 達也 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 科長 (70445211)
細野 亜古 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医長 (00602947)
田部 宏 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 科長 (80297407)
上田 百合 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医員 (90617581)
湯田 昌美 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 看護師 (10796923)
三島 沙織 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, レジデント (00809618)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | QOL / がん患者 / 継続支援 / 自己管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、女性がん患者の自己管理能力を活性化させQOLを維持向上させるために、①疾病や治療の理解、②セルフモニタリング、③心のケアの3つを柱とする(3つのアプリケーションより成る)ICTを取り入れた継続支援プログラムを構築し、健康関連QOLを中心とするPROsにより多面的に、そして治療前から治療後6ヶ月にかけて縦断的に、その効果を評価することにある。 2020年度は、プログラムで患者がセルフモニタリングのために用いるアプリケーションを組み立てるために、高い信頼性と妥当性を持つ複数の健康関連QOL尺度をエビデンスに基づいて選択し、それらを組み入れたアプリケーションのプログラミングを専門家に依頼し、完成させた。また、患者が疾患や治療を理解するために用いるアプリケーションを構築するための準備を以下の要領で行った。 患者がセルフモニタリングの結果を行動変容の伴う自己管理に利用するには、疾患や治療について適切に理解していることが必要になる。本研究では、主治医から提供された情報を患者が知識としてどこまで理解して役立てられるかを確認するためにICTを利用することにした。医師が患者に行っている病状や治療に関する説明を診療科や癌腫別に系統的に取り上げ、それらの内容に対する理解と、治療を受けるための準備状況、および病気や治療に対する理解を深めようとする意思について確認しながら、患者の情報処理過程を支援するアプリケーションをプログラムに組み入れるために、共同研究者よりなるパネル(乳がん、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、消化器系がん、頭頚部がんの専門家)間の文書を交えたディスカッションを繰り返した。その過程でアプリケーションに組み入れる項目やツリーの内容妥当性を確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
女性がん患者の自己管理能力を活性化させQOLを維持向上させるための継続支援プログラムに必要な3つのアプリケーションのうちの一つであるセルフモニタリングが完成し、また疾病や治療の理解のために必要なアプリケーションのプログラミングを依頼する準備を整えることもできたため、当研究課題の進捗状況は予定通り順調と言える。
|
Strategy for Future Research Activity |
棟プログラムの実施に必要なアプリケーションを完成させる。その上で、レディースセンターを持つがん専門病院(国立がん研究センター東病院)において、プログラムにおける3つの支援をすべて利用可能な環境を提供する患者を実験群、セルフモニタリングのみを実施する患者を対照群とするランダム化比較試験Randomized Controlled Trial(RCT)を実施する。次に、レディースセンターを持たない総合病院(筑波大学附属病院)において、同じ継続支援プログラムを用いて単群の介入を実施した後、一次研究における実験群との比較により、プログラムの効果と医療体制との関係を検討する予定である。
|