2021 Fiscal Year Annual Research Report
虚弱高齢者のSuccessful Agingを支える地域課題分析指標と手法の確立
Project/Area Number |
20H04020
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
河野 あゆみ 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (00313255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 勝規 大阪市立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (10708085)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 虚弱高齢者 / 地域課題 / サクセスフルエイジング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,地域虚弱高齢者のSuccessful Agingを支える地域課題を分析することを目的としている.2021年度は当該地域の2012~2016年度の医療介護レセプト分析により,要支援高齢者が新規認定時における介護予防訪問介護(以下訪問介護)と介護予防通所介護・リハビリ(以下通所ケア)のサービス利用のフレイル予防への効果を明らかにする. 分析対象は2012年度に要支援新規認定を受けた65歳以上の高齢者1627名のうち,認定後6か月間の死亡者111名,転出者24名,未受診者204名,フレイル者246名を除いた1042名である.本研究では,要因を認定から6か月間の訪問介護と通所系サービスの利用の有無とし,イベントを観察期間に初めてフレイルが発生した時点とした生存時間解析とコックス比例ハザード解析を実施した.分析対象者のうち,女性は692名(66.4%),認定時の平均年齢は80.0歳,要支援1の者は680名(65.3%),要支援2の者は362名(34.7%)であった.性別,新規認定時の年齢とフレイルを調整したコックス比例ハザード解析を実施した結果,訪問介護サービス利用によるフレイル発生の調整ハザード比は1.02(95%信頼区間=0.84~1.25,p値=.826)であった.通所系サービス利用によるフレイル発生の調整ハザード比は0.77(95%信頼区間=.63~0.93,p値=006)であった.当該地域では,要支援新規認定高齢者のうち,フレイルではなかった者を対象に新規認定から6か月間の介護予防サービス利用の有無を要因とした5年間のコホート研究を実施した結果,認定時に通所ケアを利用した者は利用しなかった者に比べフレイルの発生を23%減らしていた.以上より,要支援新規認定時に通所系サービスを利用することはフレイル予防に効果があると示唆される
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症拡大のため,研究実施が予定通り進まなかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,データ収集と解析を進める方向である.
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Research Products
(1 results)