2023 Fiscal Year Annual Research Report
Understanding adaptation process of human bodily movements in accordance with various task contexts by means of corticomuscular coherence
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20H04091
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
牛山 潤一 慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 教授 (60407137)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 皮質-筋コヒーレンス / 視覚フィードバックゲイン / 一次運動野 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,脳-身体システムが運動を構成する多様なパラメーターの兼ね合い(=運動の『文脈』)に身体運動を適応させているのか,その情報処理過程の生理学的機序を,脳波と筋電図の相関を評価する「皮質-筋コヒーレンス(CMC)」と呼ばれる生理学的指標を駆使してあきらかにすることである.2023年度は,2022年度に構築した「(研究3)視覚フィードバックの差異がもたらす影響」に関するふたつの計測パラダイムを用いて,総計60名からデータを集積した. (1) 与えられる視覚フィードバックは同じであるにも関わらず,実際に要求される収縮強度が変化する視覚運動環境;(2)与えられる視覚フィードバックが変化するにも関わらず,実際に要求される収縮強度は同じ視覚運動環境,といった視覚環境が突然変化する実験系をふたつ構築した.その結果,(1)の環境では実際に要求される収縮強度に応じたCMCの変調が観察されたのに対して,(2)の環境では見た目上のターゲットに応じたCMCの変調はみられなかった.また,(1)(2)それぞれについて,試行のランダム化を排除したふたつの実験もおこなったが,視覚運動環境がオンラインで変化しないこのふたつの条件では,CMCの差異は観察されなかった.つまり,視覚運動環境が時々刻々と変化する環境においても,私たちの神経系は,CMCというメカニズムを駆使して,運動情報と体性感覚情報を統合させながら,運動中のオンラインな筋活動制御を実現していることが示唆された.こうした成果に関連して,2023年度は第17回Motor Control研究会においては3演題もの研究発表ができるほど内容は充実した.これらの成果をとりまとめた内容にて国際会議発表が2024年6月に内定しているほか,原著論文についても現在国際学術誌にて査読中である.
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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