2021 Fiscal Year Annual Research Report
Explainable Evolutionary Computation
Project/Area Number |
20H04254
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
中田 雅也 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (00781072)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白川 真一 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 准教授 (90633272)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 進化計算 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、進化的関数同定手法、進化的ルール学習の高性能化、および、次年度で構築するモデルベース進化計算のフレームワーク構築について取り組み、これを達成した。まず、進化的関数同定手法については、同手法のハイパーパラメータ調整や事前定義する演算子などのファインチューニングを行い、関数同定精度の改善を達成した。特に、ロボット制御則の同定問題を例として、問題次元を2次元から4次元に増加させた場合でも、制御則を正しく捕捉できることを根拠に、昨年度の課題であった次元増加に対するスケーラビリティを改善できることを示した。一方で、同定した制御則には、不要な項が多く含まれ、同定式の可読性が低下する問題も示した。この点を改良するために、項の最小化も目的関数に取り入れた進化的関数同定手法、ニューラルネットワークを用いた代替手法も並行して検討を始めた。
また、進化的ルール学習の高性能化として、MAM更新と呼ばれるルールパラメータの適応的学習法を取り入れ、これに対応するように学習理論を構築した。実データマイニング問題を対象とし、同理論より導出されるハイパーパラメータの理論最適値を用いることで、精度の高いルールが早期に獲得可能であることを示した。
最後に、モデルベース進化計算については、目的関数による解評価を代替する代理モデルを部分問題ごとに構築ならびに活用する方法を導入し、50次元以上のベンチマーク最適化問題において、最先端手法を上回る性能を導出した。この方法では、サポートベクトルマシンを用いて代理モデルを構築する方法であり、今後、機械学習方法と関数同定手法を組み合わせることで、本研究の主題である説明可能な進化計算の全体フレームワークが完成することになる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では、本年度に進化的ルール学習の拡張を行うことを予定していたが、これは前年度で達成したため、関数同定手法、進化的ルール学習の高性能化、および、次年度で構築するモデルベース進化計算のフレームワーク構築について取り組んだことを根拠に、当初の計画以上の進展があった。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、構築した(1)関数同定手法を搭載した進化的ルール学習と(2)モデルベース進化計算を組み合わせることで、説明可能な進化計算の実装を完了する。一方で、進化的関数同定手法が導出する同定モデルについて、その説明性の改善が十分に改善しない場合に備え、ニューラルネットワークを用いた関数同定手法とモデルベース進化計算の組み合わせも検討する。また、進化的ルール学習は、既存のオンライン学習法をオフライン学習法に置き換えることで更なる性能改善が達成できる可能性がある。この点も検証していく。
|