2022 Fiscal Year Annual Research Report
Reverse Trans-Omics Analysis for Comprehensive Bottom-up Understanding Toward Conquering Cancer Systems
Project/Area Number |
20H04282
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松井 佑介 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (90761495)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 雄一 愛知県がんセンター(研究所), 分子診断TR分野, 主任研究員 (30731632)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | プロテオゲノム / プロテオスタシス / 計算生物学 / 共発現解析 / ネットワーク解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はがんのタンパク質恒常性に焦点を当てたプロテオスタシスモジュールに対するプロテオゲノム解析に関して結果を得た。独自に定義したプロテオスタシス遺伝子セットを手がかりにGenomic Data CommonsおよびProteomic Data Commonsからそれぞれ各腫瘍ごとのプロテオゲノムデータを取得し、プロテオスタシスの脱制御が攻撃的な腫瘍表現型にどのように関与するのかを詳細に分析した。本年度は腎癌を対象に解析を進めた。細胞外マトリックスおよび免疫細胞活性に対して特定のプロテオスタシス因子が強く関与し、それらは予後不良とも関与していることが明らかとなった。さらに、ネットワーク構造を分析したところ、腫瘍群では正常群と比較して、ネットワークエントロピーにおいて著しい変化が生じており、5共発現制御機構の破綻も関与していることが示唆された。また、ゲノム変異およびメチル化シグネチャおよび免疫スコアを用いたサブタイプとの関連も分析したところ、悪性度の高いサブタイプに対して同定したプロテオスタシスモジュールが相関することが明らかになった。これらの成果は次年度に論文成果として公表する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
プロテオゲノムに基づく特徴を同定する解析アプローチの開発が順調に進み、論文成果7報の成果を得られたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度は腎癌のみに焦点を当てたが、汎がん解析へ拡張する予定である。また、プロテオスタシス脱制御は翻訳後修飾メカニズムとも密接に関与することから、キナーゼや糖転移酵素の情報に基づいて、リン酸化、糖鎖修飾への影響を予測する解析アプローチの開発も進めていく。
|
Research Products
(15 results)