2020 Fiscal Year Annual Research Report
Rohingya Refugee Camp and Resource Sustainability: Forest and Farmland Management by Tribal People and Evaluation of Environmental Impacts
Project/Area Number |
20H04394
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
東田 啓作 関西学院大学, 経済学部, 教授 (10302308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 健太 武蔵大学, 経済学部, 教授 (30633474)
高橋 遼 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (40748349)
樋口 裕城 上智大学, 経済学部, 准教授 (60757269)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ロヒンギャ難民キャンプ / 環境評価 / 森林管理 / コミュニティ形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)ロヒンギャ難民キャンプ周辺地域の森林状態に与える影響を客観的に捉えるために、衛星画像のデータベースの構築を進めた。チッタゴン丘陵地帯の中央部に位置するランガマティ県について、事前に行った現地の共有林の境界調査のデータを合わせて各共有林の過去2013年以降の森林状態について時系列のデータベースの作成を行った。 (2)ロヒンギャ難民キャンプの周辺住民が、ロヒンギャ難民に対してどのような感情を持っているかを把握するための経済実験を行い、同時にロヒンギャ難民流入後の社会経済状況、ロヒンギャ難民に対する認識、主観的な環境影響評価、森林保全への支払意志額に関するアンケート調査を行った。この調査は2021年1月から3月にかけて対面調査によって実施した。最初にプレ調査を実施したうえで本調査を実施した。 調査する村落の数としてはコックスバザール県とバンドルバン県からランダムに120の村を抽出し、各村落から15世帯をランダムに抽出して行った。目標とする1800世帯のうち1701世帯の調査を完了した。 (3)難民流入によるホストコミュニティの住民と環境への影響を分析するための調査に向けての予備的作業として、既存研究のレビューと、公開されているデータの分析を行った。分析には、Landsat の衛星画像と、国際 NGO が収集した家計調査のデータを用いた。環境面においてネガティブな影響を受け、時間とともに対難民感情の悪化が見られることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度に計画していた「チッタゴン丘陵地帯の共有林のデータベースの作成」、および「ロヒンギャ難民キャンプ周辺住民、およびチッタゴン丘陵地帯の住民への経済実験と聞き取り調査」を完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
過去のホストコミュニティの住民感情の変化、自然環境の変化、および環境に対する認識の聞き取りを終えていることから、これらのデータ分析と論文執筆を行う。また、悪化した住民感情を改善するプロセスや制度の探索に着手する。
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Research Products
(2 results)