2023 Fiscal Year Annual Research Report
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21H00478
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
伊藤 聡 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (90344829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 一麿 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 招へい研究員 (10420415)
阿部 美香 名古屋大学, 人文学研究科, 共同研究員 (10449093)
大東 敬明 國學院大學, 研究開発推進機構, 教授 (20616916)
大高 康正 ふじのくに地球環境史ミュージアム, 学芸課, 教授 (30641766)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 両部神道 / 御流神道 / 玉水流 / 中世神道 / 神道灌頂 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、高野山、真福寺、冨士市博物館、仁和寺、大阪大学(覚城院資料保管)、善通寺を中心におのおの1~3回の調査を行った。役割分担としては、高野山は伊藤・大東、真福寺は伊藤、大東、阿部、冨士市博は伊藤、阿部、大東、大高、仁和寺は伊藤、中山、大阪大学は伊藤、中山、善通寺は伊藤・中山が担当した。真福寺についての調査結果は、現在真福寺善本叢刊〈第3期〉別巻として、臨川書店からの刊行を準備中である。内容は『元々集』及び『神皇正統録』の影印と翻刻である。高野山では図書館及び子院における両部神道書・印信の調査を進めている。 冨士市博の六所家旧蔵神道資料については、幕末の蘂雄(六所良邑)の残した、仏教と神道に関わる文書や聖教の書誌調査と撮影・翻刻を進めている。その全体を網羅した資料集作成に向けて準備中である。また、大阪大学保管の覚城院資料については、その一部を『寺院文献資料学の新展開 第2巻 覚城院資料の調査と研究Ⅱ』(臨川書店、2024年)に収めた。 仁和寺・善通寺資料については、編集中の『寺院文献資料学の新展開 第11巻 神道資料の調査と研究Ⅱ』に収める予定である。 また、研究代表者は、一連の調査研究の成果をもとに、2023年8月、ベルギーのゲント市で行われた国際学会EAJSにおいて「受肉するカミー垂迹信仰と生身信仰のl接合」と題する報告を行った。また国内でも早稲田大学で行われた説話文学会2023年度大会において、「説話文学研究と宗教研究のはざまで」と題する講演を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各地で行われる調査は、ほぼ順調に進捗している。成果報告としての、資料集の刊行は若干遅れ気味であるが、来年度には刊行できる目途が立っている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度~2025年度中に、真福寺調査の成果については『真福寺善本叢刊〈第3期〉神道篇』別巻全2巻を刊行する。高野山・仁和寺・善通寺等の両部神道資料については、『寺院文献資料学の新展開 第11巻 神道資料の調査と研究Ⅱ』として2025年度までには刊行する予定である。また、冨士市博物館の六所家資料については、2025年度に博物館での展覧会と研究成果報告会を行うことを企画している。成果有報告書も同年度に刊行の予定である。
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