2022 Fiscal Year Annual Research Report
エリザベス朝英国史劇における民衆のイングランド王国表象
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21H00511
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
中野 春夫 学習院大学, 文学部, 教授 (30198163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 一昭 九州大学, 言語文化研究院, 学術研究者 (10123803)
勝山 貴之 同志社大学, 文学部, 教授 (30204449)
末廣 幹 専修大学, 文学部, 教授 (70264570)
竹村 はるみ 立命館大学, 文学部, 教授 (70299121)
土井 雅之 関西学院大学, 文学部, 准教授 (00614992)
本多 まりえ 明治学院大学, 文学部, 准教授 (60546878)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | エリザベス朝演劇 / 英国史劇 / イングランド王国諸制度 / 民衆文化 / シェイクスピア |
Outline of Annual Research Achievements |
1576年から清教徒革命勃発までの66年間、ロンドンの屋外劇場は最低料金1ペニーという破格の料金で不特定多数の大衆に娯楽を提供しつづけた。この屋外劇場は喜劇や悲劇とともに、イングランド王国史を題材とする歴史劇を上演し、王国の歴史や政治・経済に関する様々な情報を提供していた.本研究は、エリザベス朝英国史劇が行った書き換えの意味を、階層制度や課税制度、海外植民、貧困対策など同時代の社会的コンテクストから検証することにより、民衆の「声なき声」を掬い上げ、代弁するという近代初期の英国史劇が担った革新的な娯楽性を明らかにする。 2年目の令和4年度において、本研究は研究協力者1名を含めた8名による共同プロジェクト研究会を2回実施し(第3回令和4年8月10日(土)秋田にぎわい交流会館AU会議室:第4回令和5年3月11日九州大学西新プラザ)、研究協力者の住本規子明星大学名誉教授が第2部門「エリザベス朝英国史劇における王国表象の経済的側面」において芝居小屋の中で形成される特異な民衆版の「イングランド(人)」観を、分担者の土井雅之が第1部門「エリザベス朝英国史劇における王国表象の歴史的側面」、娯楽コンテンツとしての英国史劇のラディカルな特性に関する研究発表を行った。第3回および第4回研究会それぞれにおいて関連する領域で重要な成果を上げている講演者を招待し、第3回目は筑波大学教授佐野隆哉氏、第4回目は福岡大学教授鶴田学氏から研究課題全般に対する貴重かつ有意義な情報を得ることができた。 また、研究課題メンバー8名はそれぞれ、当該年度において得られた研究成果を著書、紀要論文、学術雑誌、学会等で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の影響があり、部門間での対面による情報交換及び成果報告を十分に行えなかったことがマイナス要因としてあるが、全体研究会を予定通り2回実施することができ、活発な意見交換を行い、それぞれの研究成果を共有化できた。また8名のメンバーそれぞれが紀要、学会誌などで成果発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題が研究計画で想定したものとほぼ変わらずに推進できているので、来年度以降も年2回の研究会実施とそれぞれの研究成果の公表を計画通りに行っていく。
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Research Products
(17 results)