2021 Fiscal Year Annual Research Report
活用発信型言語データに基づく日本の大学・教員・学生が対応可能なEMIの構築
Project/Area Number |
21H00549
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
鳥飼 慎一郎 立教大学, 名誉教授, 名誉教授 (90180207)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溜箭 将之 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (70323623)
秋元 奈穂子 立教大学, 法学部, 准教授 (40517877)
高橋 脩一 専修大学, 法学部, 准教授 (80749614)
中田 裕子 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 特任助教 (40802369)
山本 英一 関西大学, 国際部, 教授 (40158267)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 司法英語辞書 / コーパス言語学 / 英米法 / EMI / アメリカ裁判所判例 / イギリス最高裁判所判例 / 活用発信型辞書 / ESP |
Outline of Annual Research Achievements |
『日本人のためのコーパス言語学に基づく活用発信型の司法英語辞書』に掲載すべき項目の原案を精査し、ほぼ掲載すべき辞書項目を確定させた。それを基に第1次原稿の執筆を研究代表者と分担者とで鋭意進めた。第1次原稿は形式にとらわれず、各執筆者が重要と考える事柄をすべて書くということを原則としたため、膨大な分量となったが、今後はその内容を統一フォーマットに流し込み、形式と質を統一化してゆくことになるが、その統一フォーマットを①司法の専門用語執筆用、②司法英語における極めて基本的な動詞執筆用、③高頻度で使用される連語執筆用の3パターンを議論の末決定した。 2022年3月3日と4日にオンラインでスイスのチューリッヒ応用科学大学と立教大学を結び、公開講演会を開催した。詳細は以下のとおりである。 メインテーマ「EUにおけるEMIの新たな展開」講演1:Reflections on EMI in Europe: From teaching content through English to language-rich classroom experiences(ヨーロッパにおけるEMIを振り返って:英語による専門科目の教授から、豊かな言語環境の教室での新たな体験へ)講演2:EMI quality intervention programmes(EMIによる質の高いプログラム)講演3:The role of language(s) in EMI settings(EMIにおける言語の役割)講演4:ecognizing and addressing typical teaching problems in EMI(EIMで発生する典型的な問題とその対応方法)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナにより海外との対面での交流が不可能となり、当初予定していたスイスでの協議、日本での対面の公開講演会、公開ワークショップの開催が不可能となったことが大きく影響した。しかしながら、その影響を最小限度にとどめるべく、メールを使用して頻繁に意見交換を行い、オンラインでの公開講演会を開催することに何とかこぎつけたことが大きな成果である。 国内においては、辞書に掲載すべき項目がほぼ確定した点が大きい。それに従い各自が分担表に従い辞書項目を執筆し、毎月月末にオンラインで研究会を開催して、お互いの原稿を紹介し、それについての意見交換を行い、意思疎通をできるだけ図った。
|
Strategy for Future Research Activity |
辞書に掲載する項目を微調整しつつ、各自の分担表に従って第1次原稿の執筆を継続することである。今後も確実に毎月月末にオンラインで研究会を開催して、各自の執筆した辞書項目を紹介し、お互いにコメントし合い、その質を高め、できるだけ統一性のある第1次原稿を完成させることである。 2021年度は残念ながらオンラインでの公開講演会であったが、来年度はぜひとも立教大学にスイスのチューリッヒ応用科学大学からEMIの研究者を2名招聘し、対面での公開講演会、公開ワークショップを開催させるつもりである。そのためには、夏にチューリッヒ応用科学大学を訪問し、直にどのような講演会とワークショップにするのか、その内容と進め方の詳細を詰めてゆく予定である。公開講演会と公開ワークショップはビデオ撮りして、それを書き起こし、後日『EMIコースガイドブック』として公刊することを考えている。 2022年度は、アジアとりわけ漢字圏のアジアの大学との交流を図り、英語を母語としない国や地域においてどのようにEMIが進められているのか、どのような問題に遭遇しているのか、それをどう乗り越えていこうとしているのか、などの実践例を集めるべく、そのような国や地域を訪問する予定である。アルファベット圏のヨーロッパと漢字圏のアジアを比較することで、初めてEMIがローカル言語の枠を超えてユニバーサルな現象となることを見極めてゆきたい。
|
Research Products
(7 results)