2022 Fiscal Year Annual Research Report
地域社会史の視座に立った旧藩社会の総合的研究―「旧藩地域社会論」をめざして―
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21H00571
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
宮間 純一 中央大学, 文学部, 教授 (10781867)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺尾 美保 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 研究員 (00897457)
今村 直樹 熊本大学, 永青文庫研究センター, 准教授 (50570727)
吉岡 拓 明治学院大学, 教養教育センター, 准教授 (50733309)
藤田 英昭 公益財団法人徳川黎明会, 徳川林政史研究所, 研究員 (70414084)
内山 一幸 大阪経済大学, 経済学部, 准教授 (80454411)
友田 昌宏 東京経済大学, 史料室, 嘱託 (80721266)
宮下 和幸 金沢大学, 人間社会研究域, 客員研究員 (40535663)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 大名華族 / 旧藩社会 / 佐倉藩 / 堀田家 / 土佐藩 / 亀山藩 / 地域社会 / 士族 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、研究代表者・分担者・協力者が担当する地域・大名華族家(加賀・前田家、鹿児島・島津家、熊本・細川家など)の調査を継続して進めるとともに、千葉県佐倉市における「下総佐倉 岩瀬家文書」の調査、高知県立高知城歴史博物館における「山内家文書」の調査と関連史蹟の踏査、京都府亀岡市における旧亀山藩関連資料の調査と関連史蹟の踏査を、史料所蔵機関の協力を得て集中的に実施した。いずれも、主要な史料を写真で撮影して共同研究のメンバー間で共有し、分析を進めているところである。また、調査については、一部の調査が当該年度に実施できなかったため、翌年度に補足調査を行った。 さらに、3月18日には、京都キャンパスプラザにおいて、研究代表者・分担者・協力者による、研究の進捗状況を確認するための研究会を実施し、研究状況の共有および今後の研究計画に関する意見交換を行った。 本科研の成果の一部は、歴史科学協議会が発行する『歴史評論』864号における特集、「近代社会の形成と旧領主」で発表することができ、広く学会に本科研の意義を発信することができた。内山一幸「旧藩主家と旧藩社会」、宮間純一「旧藩社会と旧藩意識」、寺尾美保「大名華族資本の形成と家政」、篠﨑佑太「近世城郭の保存と華族・宮内省研究」が該当する論考である。 この特集は、西洋との比較も視野にいれたものであり、本科研では希薄であった視点についても課題として自覚することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
史料調査については、感染症拡大の影響もあり、やや遅れが生じたが、2023年度に実施した補則調査もふくめて、研究代表者・分担者・協力者が担当する地域・大名華族家の調査はほぼ順調に進んでいる。また研究会も毎年2回程度、定期的に実施しており、情報共有・意見交換の機会も十分に確保できている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度には、夏季に岐阜県大垣市において戸田氏関連の史料調査を本格的に行う。また、熊本大学で予定しているシンポジウムにむけた準備をすすめる。このシンポジウムでは、おもに地域社会論と旧藩社会論の架橋をめざしたテーマを設定する。 また、史料調査については、研究代表者・分担者・協力者が担当する地域・大名華族家の調査を継続して行い、研究成果の発表に備える。
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Research Products
(14 results)