2022 Fiscal Year Annual Research Report
A Digital Humanities Approach to the Tasas: Spanish Colonial Rule and Native Andean Society
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21H00587
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
齋藤 晃 国立民族学博物館, 人類文明誌研究部, 教授 (20290926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 康久 総合地球環境学研究所, 経営推進部, 准教授 (90599226)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ラテンアメリカ / ペルー / ボリビア / 植民地時代 / 史料学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究では、①海外の図書館・文書館におけるタサの現存史料の追加調査、②収集済みのタサ史料の解読と分析に基づく目的別データベースの作成、③目的別データベースを活用したネットワークグラフ型総覧図のプロトタイプの作成、④研究成果の英語論文へのとりまとめを実施した。以下、個別に詳述する。 まず①についてだが、南米ペルーのアヤクチョ市の農業会議所の文書館にタサ史料のコピーが保管されているという情報を入手し、海外共同研究者に調査と収集を依頼した。成果としては、アヤクチョ市を中心とするワマンガ地方のレパルティミエントとレドゥクシオンに関して、これまで調査した史料にはなかった新たな情報を入手することができた。 ②については、③のネットワークグラフ型総覧図の作成に必要なデータを抽出し、整理した目的別データベースを複数作成した。この作業の過程で、必要に応じて、総合的データベースの改良も実施した。 ③については、専門業者の協力を得て、ネットワークグラフ型総覧図のプロトタイプを作成した。最初のヴァージョンとしては、完成度はまずまずだが、見やすさや扱いやすさの点ではまだ改善の余地がある。また、ネットワークグラフと地図を連結させるという重要な作業がまだ残されている。 ④については、新たなタサ史料の入手や既存のデータベースの改良により、論文で提示するデータ、およびそのデータに基づく見解を部分的に修正しなければならなかった。そのうえで、執筆作業をさらに進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
4年の研究期間のうちの2年目にして、本研究プロジェクトの最重要課題であるレパルティミエントとレドゥクシオンのネットワークグラフ型総覧図のプロトタイプを完成させることができた。まだ改善の余地は多いが、必要なデータはすでにそろっており、技術的な問題もおおむね解決のめどが立っている。
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Strategy for Future Research Activity |
タサ史料の収集と分析、および各種データベースの構築はすでに完了している。ネットワークグラフ型総覧図のプロトタイプも仕上げることができたので、今後はネットワークグラフと地図との連結も含めてその改良を進める。また、執筆中の英語論文も完成させる。
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Research Products
(9 results)