2021 Fiscal Year Annual Research Report
Archaeological and genetic studies on the domestication process of soybean and adzuki bean
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21H00615
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
那須 浩郎 岡山理科大学, 基盤教育センター, 准教授 (60390704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大田 竜也 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 准教授 (30322100)
中山 誠二 帝京大学, 付置研究所, 教授 (60574142)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ドメスティケーション / ダイズ / アズキ / 休眠性 / 裂莢性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,以下のような分析を実施した.(炭化種子分析)遺跡から出土したダイズとアズキの炭化種子を対象に種子サイズを計測するとともに,種皮の厚さの計測と種皮表面構造(膜状組織)の観察を行った.本年度は縄文時代早期から中期の遺跡から出土した炭化種子を対象に,種皮厚のデータを収集した.また,マメの莢が出土している遺跡の探索を行い複数の遺跡で確認した.(土器の種子圧痕分析)土器に付着したダイズとアズキの種子圧痕を対象に,シリコン樹脂による土器の圧痕のレプリカを作成し,走査型電子顕微鏡で観察した.種子圧痕のサイズを計測するとともに,種皮表面の膜状組織の有無を判定した.本年度は縄文時代草創期~前期の遺跡を中心に分析を進めた.(ゲノム解析)ダイズとアズキの野生種と栽培種のゲノム情報を解析し,各系統間の分岐年代を明らかにするための研究を開始した.本年度はアズキの栽培種と野生種の複数系統についてゲノムを解析した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍にもかかわらず,本年度予定していた分析に着手することができ,順調に進めることが出来た.また,本課題のキックオフシンポジウムとして,日本植生史学会で「縄文時代のマメ科植物のドメスティケーション」を主催することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
今後も計画通りに研究を進めていく予定である.本年度は特に昨年度にシークエンスを実施したアズキのゲノム情報の解析に力を入れる.また,6月には国際学会でも成果の一部を公表する.日本植生史学会の機関紙「植生史研究」に昨年度のシンポジウムの特集号を組み,成果の一部を論文集として公表する予定である.
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