2022 Fiscal Year Annual Research Report
Economy of virtue within religious traditions in Asia
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21H00645
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
濱谷 真理子 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特任研究員 (80750356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池亀 彩 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (40590336)
藏本 龍介 東京大学, 東洋文化研究所, 准教授 (60735091)
中村 沙絵 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (80751205)
梅村 絢美 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (80870261)
飯塚 真弓 高崎商科大学, 商学部, 講師 (90822966)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 贈与 / 慈善/博愛/人道主義 / 価値 / 想像/創造 / 社会 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、全体研究会とフィールドワークを実施した。
(1)全体研究会:全5回の研究会(2022年6月3日(ボランティア論)、7月15日(貨幣論)、11月1日(ガンディー研究)、12月13日(宗教の経済学)、2023年1月26日(オカルト研究)を実施し、関連する先行研究を全員で検討した。同時に各自のフィールドワークや文献研究を行った。
(2)フィールドワーク・文献研究:全体研究会での議論を踏まえつつ、各メンバーがフィールドワーク・文献研究を実施した。濱谷は、英国レスターにおいてヒンドゥー系新興教団を中心にインド系移民の慈善活動に関する8ヶ月間のフィールド調査を実施した。飯塚は、日本の宗教系社会福祉法人にインタビュー調査を行い、南インドのヒンドゥー寺院と巡礼地における宗教的贈与に関して文献研究を実施した。池亀は、インド各地で先住民とその宗教美術に関するフィールド調査を行った。梅村は、ロンドン大学東洋アフリカ学院において、スリランカにおける献血事業に関する文献資料を収集した。また、スリランカ北部ジャフナ県において、献血行動に関するフィールド調査を行った。藏本は、日本における仏教寺院と神社を対象として、宗教的贈与に関する文献調査・現地調査を実施した。また、インド・日本においても同教団のネットワークに関するフィールド調査を実施した。中村は、スリランカで高齢者女性らの巡礼に同行する調査を行い、関連する文献調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)全体研究:全5回の研究会を実施し、宗教的贈与及び贈与経済に関連する先行研究を全員で検討した。それによって今後の個別フィールドワーク、及び共同フィールドワークに向けて理論的土壌が固まり議論の方向性を確立することができた。 (2)個別研究:池亀は雑誌論文を刊行し、藏本、中村は著書を刊行した。梅村は学会発表を行なった。 (3)問題点とその対処法:問題点としては、2022年度は引き続き新型コロナウィルス感染症の影響下にあったものの、各自調査テーマ・方法に微修正を加えるなどしながらフィールド調査・資料取集などを実施し研究を遂行した点が評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症が収束へ向かいつつあり、研究代表者・研究分担者の多くは海外でのフィールドワークの再開に着手しつつある。そこで、今後の推進方策として以下を措定する。 (1)インドでの共同フィールドワークの実施 (2)各研究分担者による個別フィールドワークの実施 (3)フィールドワークの成果をもとに現在までに積み重ねてきた議論の検証及び理論の再構築 (4)最終年度に向けて研究成果を国際学会及び海外学術雑誌で発表する準備
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