2022 Fiscal Year Annual Research Report
Exploring Political Culture of Mexican Immigrants in the U.S.: A Mixed Method Approach
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21H00680
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
高橋 百合子 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (30432553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 健 同志社大学, 法学部, 教授 (50468873)
SONG JAEHYUN 関西大学, 総合情報学部, 准教授 (70822617)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 政治参加 / 政治意識 / 回答者主導型サンプリング / メキシコ移民 / 米国 / 非正規移民 / 在外投票 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、在米メキシコ移民の中でも、非正規移民を対象とした回答者主導型サンプリングを用いた大規模調査を実施した。非正規移民は、正規の移民としての法的地位を持たずに米国に滞在している。従って、サンプリングフレームを検討する際に必要となる公式登録が存在しない。その為、非正規移民はアクセスが難しい集団(hard-to-reach population)とみなされ、代表性を有するサンプリングに依拠したサーベイを実施することが難しい。この方法論上の問題点を克服し、アクセスが難しい集団に対しての調査を可能とする方法が回答者主導型サンプリング(Respondent-Driven Sampling、以下RDS)である。 RDSは、信頼にもとづく個人的ネットワークを頼って確率論的なサンプリングを行う手法である。RDSを実施するため、前年度から引き続き、米国イリノイ州のシカゴ市を中心としてメキシコ移民コミュニティのリーダーと信頼関係を築き、調査の意義を説明し、協力を得ることに専念し、RDS実現の準備を進めてきた。その結果、イリノイ州の都市部・農村部の非正規移民の方々が多く居住する地域で、RDSを実施するに至った。実施にあたっては、コミュニティリーダーに調査へのアシスタントを依頼しつつ、都市部と農村部を併せて500名近い参加者を得ることができた。 RDSの利点の一つは、調査参加者の個人情報を聞くかわりに、個々の参加者に個別識別番号を割り当てることによって、匿名化を施しつつサーベイを実施することができる点である。具体的に、母国メキシコの在外投票への政治参加、政府への信頼、政治知識、米国の公共政策に関する認識、母国メキシコとのつながり(越境的ネットワーク)について、有意義な知見を得ることができた。このように2022年度は、本科研研究課題の主目的であるRDSを当初の予定通りに実施することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2022年度に実施したRDSの実施に至るまで、協力先を変更せざるを得ない状況に直面したが、結果的に、多数のコミュニティリーダーから協力を得ることができ、当初の計画以上に有益な調査結果を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、2つの研究目的を達成することを目指す。第1に、昨年度実施したRDSの調査結果を分析し、その結果を論文にまとめ、国際学術誌に投稿することである。本科研メンバーが把握する限り、在米メキシコ移民の中で大きな割合を占める、非正規移民についての体系的な調査はこれまで行われてこなかった。この意味で、本科研研究課題の中心的課題であるRDSを用いた調査は、重要な学術的貢献をする可能性があるといえる。この研究成果を広く発信することを通して、移民政治分野の発展に貢献することを目指す。 第2に、2023年度は、在米メキシコ非正規移民に限定せず、在米メキシコ移民全体に対する大規模オンラインサーベイを実施することを予定している。RDSのサンプルサイズは500であるが、新サーベイは2000程度のサンプルを用いて、RDSと同様の質問をきくことによって、移民としての法的地域(正規・非正規)が、在米メキシコ移民の政治参加および政治意識に差をもたらすのか否か、厳密な方法論に依拠して検証する。この大規模オンラインサーベイは、9月に実施を予定している。サーベイ終了後、すみやかにデータを分析して結果を論文にまとめ、今年度中に国際学術誌へ投稿することを予定している。
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Research Products
(3 results)