2023 Fiscal Year Annual Research Report
Research on manufacturing competitiveness in the apparel industry
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21H00746
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
富野 貴弘 明治大学, 商学部, 専任教授 (90366899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新宅 純二郎 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (00216219)
杉田 宗聴 阪南大学, 流通学部, 教授 (10330341)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | アパレル産業の競争力 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、新型コロナ禍による各種規制がほぼ解除されたことで、昨年度まで計画の中止を余儀なくされていた国際学会発表(30th EurOMA Conference:7月@ベルギー・ルーベン)と海外調査(Pitti Immagine Uomo:24年1月@イタリア・フィレンツェ)を実施することができた。国内フィールドリサーチも精力的に行った。 主な国内調査先:丸和繊維工業株式会社(胴体縫製と呼ばれる独自の縫製技術をベースに質の高いニット製品を展開し、国内生産を維持している。青森にある工場では、繊維業界のTPSであるトヨタソーイングシステムを取り入れ、利益率の高い生産を実現している。販売戦略との連携もできている)、渡辺パイル織物株式会社(今治タオルのブランドをうまく活用しながら、高い競争力を誇っている。生地を大手海外ブランドに供給するビジネスも行っている)、正岡タオル株式会社(高級ホテル向けのタオルに特化し、高い競争力を誇っている)、クロキ株式会社(大手スーパー向けのデニム生地売りから2000年代に脱却し海外降格帯カスタマー向けへとビジネスを転換、それが今の成功につながる)。佐藤繊維株式会社(自社の技術を地道に売り込み顧客に認めてもらう販売活動が鍵である)、三星毛糸(現在の社長になり、海外への生地売り込みを積極的に行っている。尾州産地が一体となった産地復興活動も積極的に行っている。) 海外調査:メンズファッションの世界最大の展示会であるPitti Immagine Uomoを視察し、特に日本のアパレルブランドの世界展開の取り組みについて取材を行った。そこで繋がりができた企業や団体と今後の研究への協力も取り付けることができ、大収穫であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年5月から新型コロナの各種規制が解除されたことで、昨年度まで中止を余儀なくされていた各種フィールドリサーチに取り組むことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に引き続き、アパレル製品のものづくりを担っている各企業と工場へのフィールドリサーチを行いながら、日本のアパレル産業の競争力強化に向けた知見を得ていく。特に2024年度は、本研究プロジェクトの最終年度でもあるため、これまでの研究調査結果の対外発信を積極的に行う。その手段は、国内外の学会発表(24年7月:EurOMAなど)、論文、書籍を予定している。実務家を交えた研究会での発表(24年4月:社団法人ものづくり改善ネットワーク)も予定している。
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Research Products
(4 results)