2021 Fiscal Year Annual Research Report
複合市場群を分析対象とした市場の創造・成長・変質に関する研究
Project/Area Number |
21H00757
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
勝又 壮太郎 大阪大学, 経済学研究科, 准教授 (80613588)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西本 章宏 関西学院大学, 商学部, 教授 (10613185)
阿部 誠 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (70302677)
ウィラワン ドニ・ダハナ 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (90432426)
一小路 武安 東北大学, 経済学研究科, 准教授 (80636390)
秋池 篤 東北学院大学, 経営学部, 准教授 (90758864)
吉岡 徹 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 講師 (60771277)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | マーケティング / 消費者行動 / 経営組織・戦略 / イノベーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトは、本年度が初年度であり、初年度の研究課題は「関係の分析」である。本研究では、市場と市場、あるいは複合的な市場群の関係性を主たる研究対象とするため、初年度である本年度は、複数の市場を対象とした関係性を検討する計画であった。 まず、具体的な研究計画として挙げた、COVID-19前後に関する旅行・観光市場の変容、消費者の全体的な行動変容の研究、デジタル・モバイル市場の拡大については、観光市場については研究の進展は限定的であったが、デジタル・モバイル市場に関する研究については、いくつかの研究成果を発信することができた。 また、顧客経験・顧客生涯価値などの顧客との長期にわたる関係維持の研究、プラットフォーム・コンテンツ市場の相互作用に関する研究、新しく創造された市場に対する消費者の認知に関する研究、これらの研究の国際比較などを対象とした探索的研究についても、いくつかの成果が発信されている。 また、本年度に発表された研究の中にも、研究分担者が複数参画した共同研究が多くあり、研究プロジェクトとして研究分担者間のコミュニケーションが円滑に行われていると評価できる。本研究プロジェクトの特色は、マーケティング、経営戦略、経営組織、イノベーション等の分野横断的な共同研究者が参画することであるが、今後も学際的に研究を進められることが期待できる。また、発信された研究の中には、研究分担者が指導する修士課程・博士課程の大学院生が貢献したものも多く、今後のプロジェクトの推進における貢献も期待できる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の研究実績の概要にもある通り、本研究は初年度であるが、現在までの進捗状況は良好であるといえる。理由としては、第1に、予め進められていた準備研究の活動が活発であり、成果が予定よりも早く得られたという点がある。本研究プロジェクトは、前身となる科研費プロジェクトである「市場創造と成熟過程の複眼的実証研究」を、新たな分担者を加えて大幅に拡大・進展させたものであり、予め分担者間で十分なコミュニケーションが行われていたためであり、今後も研究組織として活発な議論ができる素地が整っているといえる。 また、本年度は国際共同研究として複数の成果が得られている。国際的な研究者の知識交換を進めることで、本研究の主たる分析対象の一つである国際市場に関する研究にも貢献できることが期待される。
|
Strategy for Future Research Activity |
第2年目である令和4年度は、初年度(令和3年度)に分析した市場群の関係性について、長期的な動態の分析を進めていく。新市場の創造と既存市場の衰退など、動態としてとらえることが必要な事例は多く、また外的ショックによる影響も消費者の行動変容を中長期的に観測する必要がある。そこで、第2年目には、市場の動態をとらえ、変容や関係性の要因の分析を行う。 分析データの収集や基礎的な分析、文献の精査は初年度にも進めており、次年度への準備状況も順調であると評価している。次年度にも、引き続き研究グループとして協働して研究を進め、成果を発信していく計画である。 また、次年度以降には、国際共同研究のさらなる活性化を進める。本研究プロジェクトでは、現在も進行中の国際共同研究があるため、これらの研究から成果が得られることを期待したい。
|
Research Products
(19 results)