2022 Fiscal Year Annual Research Report
A Comparative sociological study of peacetime / contingency on information reliability and media-scape
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21H00786
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
松本 行真 近畿大学, 総合社会学部, 教授 (60455110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉原 直樹 特定非営利活動法人社会理論・動態研究所, 研究部, 研究員 (40240345)
齊藤 綾美 東北文化学園大学, 現代社会学部, 教授 (70431484)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ネットワーク / コミュニティ / メディア・スケープ / 情報 / 信頼性 / 平時 / 有事 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染拡大等による影響が低下したこともあり、各種ヒアリングについてはほぼ予定通りに進めることが出来た。本年度実施項目は以下の(1)~(4)である。 (1)各自治体・メディア等が発行した関連資料調査を実施し、必要に応じ関係者へのヒアリングも適宜行った。 (2)震災以降、各メンバーが継続実施している双葉郡内の区会・広域自治会・交流サロン関係者・元仮設自治会、公営住宅自治会役員らへのヒアリング調査を分担にて行い、各々のコミュニティの実態・課題とその変容を把握した。その成果を『原子力災害により分化・複層化する地域社会―復旧・復興に向けた富岡町の道程―』(単著、8章、280頁)に集成し、次年度上期に刊行予定で進めている。 (3)北海道内各地の県域局、コミュニティ放送局、町内会連合会等の住民組織(室蘭市、網走市、稚内市、中標津町等)、広域支援ネットワーク関係者を対象にヒアリング調査を実施し、胆振東部地震対応の実態と課題を把握した。「社会実装」における成果の一つとして、県域局(北海道放送)と北海道町内会連合会の連携による各種行事における情報発信、稚内市町内会連合協議会とFMわっかないによる情報収集・共有・発信に関する連携協定の締結等が得られた。 (4)本年度から東日本大震災・原子力災害伝承館の研究員となった山田修司氏と各種アーカイヴ施設に関する施設運営・管理上の実態と課題の把握、今後の調査研究に向けた展開に関する議論を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
情報の信頼性とメディア・スケープの関係を量的視点から把握するために、10~12月の間にアンケート調査(いわき・双葉郡/北海道内を対象)を実施する予定であった。しかしながら、現在も続く「ウクライナ侵攻」での情報収集・共有・発信において、SNSを含めた各種メディアの果たす役割が大きいことから、同侵攻の収束・終結を待ってのアンケート調査実施を考えているためである。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き【研究実績の概要】の(1)~(4)を行うが、本年度は昨年度に実施できなかったアンケート調査とその分析を中心に研究を進めることで、平時・有事の「ネットワーク/コミュニティの諸相」における「意思決定」が「共同性」「メディア・スケープ」で形成される諸類型に関係すること、具体的には①情報の「信頼性」を媒介変数とした定量・定性の両面から検討するとともに、②原発事故と全道停電における経験・教訓がその後に発生したコロナ・ショックやウクライナ侵攻の対応や考え方にどのような影響を与えたかを比較分析により明らかにする。
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Research Products
(4 results)