2022 Fiscal Year Annual Research Report
Denmark as a innovative welfare state
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21H00797
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
菅沼 隆 立教大学, 経済学部, 教授 (00226416)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 俊哉 立教大学, 経営学部, 教授 (20409543)
倉地 真太郎 明治大学, 政治経済学部, 専任講師 (60781078)
吉武 信彦 高崎経済大学, 地域政策学部, 教授 (80240266)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | イノベーション / 福祉国家 / 産業財団 / 職業訓練 / リスキリング / 税制 / 環境 / 公共部門 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は第二年度研究計画に基づきデンマーク現地調査を行った。デンマークのイノベーションをリードする企業であるノボ・ノルディスク産業財団理事長のマリアンネ・フィリップ氏をはじめカールスバーグ、ウィリアム・ディーマント、カールスバーグ(カールスペア)レオ、ルンドベック、アウグスティヌスの産業財団の理事長・理事に面会し、産業財団の特質とイノベーションについて聞き取りを行った。ベンチャー投資家メッテ・ニールセン氏にイノベーション・エコシステムと投資戦略について聞き取りを行った。経済産業省の産業政策担当者アナス・ツスゴー氏、デンマーク政府産業推進機構のタイ・アイフョー氏にイノベーションと資金政策について聞き取りを行った。また、イノベーション・クラスターのクリーンクラスターのスコット・アリソン氏らにクラスターの構造について聞き取りを行った。公共部門のイノベーションについてデンマーク公共民間イノベーションセンターのリーネ・イェッペセン氏、コペンハーゲン市イノベーション部門コペンハーゲン・キャパシティーのオリバー・ホール氏、オーフス市イノベーションセンターのイェスパー・アルグレン氏に聞き取りを行った。労働組合のイノベーション政策について、労働組合のナショナルセンターである全国連合FHOのペーター・シュロダー氏に聞き取りを行った。日本企業が子会社化したKMDを訪問し、デンマーク経営の特質について聞き取りを行った。また、デンマーク在住の安岡美佳ロスキレ大学教授、起業家の岡村綾氏、翻訳家の田口繁男氏に面会した。これらの成果をもとに北ヨーロッパ学会の共通論題で菅沼が「デンマークのイノベーションシステム」について報告を行い、企画セッションで尾崎がコーディネーターになり「北ヨーロッパのイノベーティブな企業ガバナンス」についてデンマークとドイツからゲスト報告者を招聘し、分科会を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画通りにデンマーク現地調査を行い、政府機関、経営者、労働組合、シンクタンクを訪問し、聞き取り調査を行うことができた。その成果をもとに北ヨーロッパ学会で共通論題を企画し、また、産業財団について特別セッションを開催することができた。二年目でアウトプットは少ないが、計画通りに知見を蓄積することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
現地調査の成果を確認するとともに、今年度聞き取りを行うことができなかった科学技術省、租税省、政府の職業訓練委員会委員長、労働組合の職業訓練政策担当、イノベーションクラスター、イノベーション研究所を訪問し、イノベーションシステムの全体像を把握することに努める。また、これまで蓄積した知見をもとに、学会発表、論文発表を行っていく。
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