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2023 Fiscal Year Annual Research Report

Creating the concept of "Early Childhood Education and Care as the cultural practices" based on the educators' multi-vocal in Japan,US, and China

Research Project

Project/Area Number 21H00842
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

中坪 史典  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (10259715)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 内田 千春  東洋大学, 福祉社会デザイン学部, 教授 (20460553)
肥田 武  一宮研伸大学, 看護学部, 講師 (30774955)
加藤 望  名古屋学芸大学, ヒューマンケア学部, 准教授 (60734473)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2026-03-31
Keywords文化的営みとしての保育 / 日本 / 米国 / 中国 / 保育者
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、子どもに対する保育者の介入の有無や度合いに注目し、日米中の保育者の特徴を明らかにすることで、文化によって異なる保育のありよう (「文化的営みとしての保育」)を描き出すことである。当該年度(2023年度)における研究実績の概要として、次の点を挙げることができる。
第一に、2021-2022年度に作成した国内3園(「東京:佼成育子園」「広島:かえで幼稚園」「広島:広島大学附属幼稚園」)の映像データについて、上記3園以外の保育者(日本、米国、中国)に視聴してもらい(「当事者と同国で異なる園の立場」当事者とは異国の立場」)、子どもに対す る保育者の介入の有無や度合いなどについて、園単位で自由に語り合ってもらった(Focus Group Interview: FGI)。
第二に、以上のようなインタビューデータの収集を行うとともに、「広島:かえで幼稚園」の映像データとそれに対するインタビュー データについて、運動会のクラス対抗競技における子どもに対する保育者の介入に着目して分析を行なった。その結 果、「なぜ日本の保育者は、運動会で子どもたちを競争させるのか?」というリサーチクエスチョンが浮かび上がった。これについて共同研究者間で検討したと ころ、このリサーチクエスチョンを明らかにすることで、日本における文化的営みとしての保育の一端を描き出すことができると判断した。
第三に、「東京:佼成育子園」の映像データとそれに対するインタビュー データについて、乳児(0-2歳児)クラスにおける子どもに対する保育者の背中を用いた介入に着目して分析を行なった。その結 果、「なぜ日本の保育者は、自らの背中を用いて子どもたちとかかわるのか?」というリサーチクエスチョンが浮かび上がった。これについて共同研究者間で検討したと ころ、このリサーチクエスチョンを明らかにすることで、日本における文化的営みとしての保育の一端を描き出すことができると判断した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究初年度は、COVID-19の影響により、海外への渡航や国内の感染拡大地域への移動が困難であったことから、国内3園のフィールドワークに従事して研究を進めることとした。その目的は、日本の保育者の特徴が含有されていると思われる映像データを作成することであった。実際に、「東京:佼成育子園」「広島:かえで幼稚園」「広島:広島大学附属幼稚園」について、子どもに対する保育者の介入の有無や度合いの様子が収められた映像データを作成することができた。また、「広島:かえで幼稚園」の映像をもとに、「なぜ日本の保育者は、運動会で子どもたちを競争させるのか?」というリサーチクエスチョンを浮かび上がらせるとともに、インタビューデータの質的分析を通して、結果を示すことができた。この研究結果は、現在、SSCIジャーナルであるEarly Childhood Research Quarterly (ECRQ) に投稿中である。さらに、「東京:佼成育子園」の映像をもとに、「なぜ日本の保育者は、背中を用いて子どもたちとかかわるのか?」というリサーチクエスチョンを浮かび上がらせることができた。従って本研究は、当初の予定と変更はあったものの、おおむね順調に進展していると判断できる。

Strategy for Future Research Activity

本研究課題の今後の推進方策について、次の点を挙げることができる。第一に、既述したように「東京:佼成育子園」の映像データの分析に着手したとこ ろ、「なぜ日本の保育者は、運動会で子どもたちを競争させるのか?」というリサーチクエスチョンが浮かび上がった。今後は、SCAT(Steps for Coding and Theorization)と呼ばれる質的データ分析法を用いることで、リサーチクエスチョンを明らかにする必要がある。第二に、「広島:広島大学附属幼稚園」の映像データとそれに対するFGIデータから分析に着手することで、リサーチクエスチョンを立てる必要がある。第三に、米国と中国の園を対象にフィールドワークを実施することで、それぞれの国の保育者の特徴が含有されていると思われる映像データを作成する必要がある。

  • Research Products

    (8 results)

All 2023 Other

All Int'l Joint Research (3 results) Presentation (5 results)

  • [Int'l Joint Research] Qingdao University(中国)

    • Country Name
      CHINA
    • Counterpart Institution
      Qingdao University
  • [Int'l Joint Research] San Francisco State University/Pierce College/University of Mississippi(米国)

    • Country Name
      U.S.A.
    • Counterpart Institution
      San Francisco State University/Pierce College/University of Mississippi
  • [Int'l Joint Research] Chang Gung University of Science(台湾)

    • Country Name
      その他の国・地域
    • Counterpart Institution
      Chang Gung University of Science
  • [Presentation] なぜ日本の保育者はクラスのすべての子どもが当番活動を行うことに肯定的なのか?2023

    • Author(s)
      加藤望・肥田武・中坪史典
    • Organizer
      日本子ども社会学会第29回大会
  • [Presentation] 保育士が乳児に「寄り添う」とはどういうことか?:入園時に泣きじゃくる生後10ヶ月の女児に着目して2023

    • Author(s)
      水野佳津子・中坪史典
    • Organizer
      日本子ども社会学会第29回大会
  • [Presentation] 日米の保育者は「背中の保育」をどう捉えるのか?:乳児に対して保育者が背中を用いるアプローチをめぐる語りから2023

    • Author(s)
      中坪史典・肥田武・ 加藤望・内田千春
    • Organizer
      日本教育学会第82回大会
  • [Presentation] How Do the US Nursery Teachers View the Japanese Nursery Teacher using her back to interact with infants and toddlers?2023

    • Author(s)
      Fuminori Nakatsubo, Nozomi Kato, Hehong Quan, Takeshi Hida, Chiharu Uchida
    • Organizer
      The 43rd Annual Conference of the International Association of Early Childhood Education(国際学会)
  • [Presentation] 保育者の実践知を探る質的データ分析法としてのSCAT2023

    • Author(s)
      中坪史典・肥田武・ 加藤望・内田千春
    • Organizer
      日本乳幼児教育学会第33回大会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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