2021 Fiscal Year Annual Research Report
定性的・定量的学習記録の組合わせ分析に基づく学習特性改善に関する研究
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21H00907
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
峯 恒憲 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (30243851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 みち子 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (30588223)
石岡 恒憲 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 教授 (80311166)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 機械学習 / 振り返り文 / 講師レポート解析 / 講師レポート生成 / 自動フィードバック / 成績推定 / 学習状況推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は,主に,学生の振り返り文および,学習塾に通う生徒の学習状況を記した講師レポートを解析し,学生および生徒の成績推定さらには,学生や生徒へのフィードバックを生成する仕組みについて研究を行った.具体的には,学習塾からデータを取得し,講師が授業後に生徒の学習状況などを記す講師レポートの内容を利用し,生徒の模擬試験の成績を推定する手法ならびに,その講師レポートを,少数のキーワードから自動生成する手法の開発を行い,国際会議ICCE2021ならびにEDM2021で発表した.成績推定手法では,毎回記述される講師レポートごとに推定を行い,その推定結果をまとめる方法(レポートモデル)と,生徒ごとに,全講師レポートを集約したのち,推定結果を求める方法(生徒モデル)を提案し,生徒モデルがレポートモデルよりも良い性能を持つことを確認した.また,講師レポートの生成手法では,Sequence-to-Sequenceモデルを応用し,各キーワードの重みづけにtf-idfを活用した手法を提案し,情報検索モデルに基づく手法に比べて,大きく精度を改善できることを実験により確認した.また,大学のプログラミングの授業で収集した学生の授業後の振り返り文に対して,自動的なフィードバック文を生成するシステムの開発を行い,そのための振り返り文解析を行い,国際会議CSEDU2021で発表を行った. また,関連研究として,社会人研修生の振り返り文の解析に取り組むほか,市民から寄せられた苦情文の解析にも取り組み,後者の苦情文解析に基づく優先度推定については,国際会議IEEE ICA2021で発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究で実施する,振り返り文や講師レポートの解析と,生徒や学生の行動記録(定期試験や小テストの点数,出席状況など)を合わせた成績推定,ならびに,これら解析結果に基づくフィードバック文生成機能の研究開発について,一通り,実施することができた.さらには,これら研究内容と関連した研究にも取り組むことができている.
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度に研究開発した研究手法の機能改善に努めるとともに,その成果の応用と横展開についても検討していく.特に,新たなデータ取得と,そのデータでの提案手法の有効性について確認し,提案手法の一般化に努めていく.
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