2021 Fiscal Year Annual Research Report
Screening test of autism spectrum disorders for developmental support
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21H00938
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中村 知靖 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (30251614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 洋 九州大学, 大学病院, 学術研究員 (20253403)
徳永 豊 福岡大学, 人文学部, 教授 (30217492)
實藤 和佳子 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (60551752)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 発達障害 / コホート研究 / 発達支援 / 項目反応理論 / 教育心理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
18か月児向け25項目ならびに3歳児向け15項目で構成されている自閉症スペクトラム障害スクリーニングテストに関し,これまでの研究において蓄積したデータを項目反応理論によって再分析を行い,項目パラメータ,通過率といった統計的指標をもとに,スクリーニングテストの項目の内容について妥当性の検討を行った。 18か月向けスクリーニングテストに関しては,25項目中6項目において項目パラメータを算出することができなかった。この6項目について,スクリーニングテスト項目として内容の面から検討を行ったところ,視線や表情表出に関わる項目については,3歳児時点における比較を行うために必要であること,身体的接触に関わる項目については,表現などの工夫が必要であることが分かった。 3歳児向けスクリーニングテストに関しては,コミュニケーション能力に関わる10項目中5項目において通過率の高さなどの理由で項目パラメータを算出することができなかった。項目内容を検討したところ,呼名への応答性や叙述の指さしの項目については,18か月児向けとの共通項目であり,項目を削除することは難しいが,難易度の高い項目を新たに追加することで,コミュニケーション能力測定の精度向上を図ることが可能であることが分かった。また,現行版にない同世代との子どもとのコミュニケーションに関わる項目を追加することで,テスト項目の内容面で充実を図ることも可能であることが分かった。 今後,上記の改定案をもとに18か月児ならびに3歳児向けスクリーニングテストの改訂版を作成ならびに調査を実施し,スクリーニング精度の高いテストの開発を試みる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウィルス感染症拡大に伴い,自閉症スペクトラム障害を対象とした支援キャンプの中止,調査協力関係にある保健師ブロック協議会メンバーの業務過多や健康診査時間短縮に伴う問診票実施の中止など,予定していた調査を実施することは困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
調査協力自治体関係者との打合せを重ね,スクリーニングテストに関する調査を大規模に実施できる見通しが立っている。また,研究分担者の協力も得て,調査の拡大を予定している。
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Research Products
(16 results)