2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a training program for SNS counselors
Project/Area Number |
21H00948
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
畑中 千紘 京都大学, 人と社会の未来研究院, 特定准教授 (30532246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅村 高太郎 京都大学, 教育学研究科, 講師 (10583346)
宮田 智基 帝塚山学院大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (10839400)
河合 俊雄 京都大学, 人と社会の未来研究院, 教授 (30234008)
田中 康裕 京都大学, 教育学研究科, 教授 (40338596)
中山 真孝 京都大学, 人と社会の未来研究院, 特定助教 (40838398)
杉原 保史 京都大学, 学生総合支援機構, 教授 (50226453)
内田 由紀子 京都大学, 人と社会の未来研究院, 教授 (60411831)
鈴木 優佳 京都大学, 人と社会の未来研究院, 特定助教 (90827411)
粉川 尚枝 京都大学, 人と社会の未来研究院, 特定助教 (90828823)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | SNS相談 / SNSカウンセリング / 相談員の専門性 / ロールプレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、近年、急速に普及してきたSNSを活用した心理相談(SNSカウンセリング)について、その専門性を明らかにしつつ、実践データに基づいた相談員養成プログラムを開発することを目的としている。今年度はまず、収集した相談データについて認知科学的な分析を行い、その傾向を明らかにした。長期的に実施された相談事業において、どのようなトピックが話されているのか、その傾向と変遷をみていくと、事業開始初期にはその相談窓口に特有のテーマが現れやすい一方、後期にかけて特定のテーマは現れなくなり個別の相談に移っていく傾向が明らかとなった。 また、実際の相談事業と同じシステムを用いたロールプレイを実施して、訓練プログラム開発のための予備的な検討を行った。①実際にSNS相談事業に携わっている相談員、②SNS相談は未経験だが対面心理療法の経験はある大学院生、③心理相談を学んだことがない一般大学生の3群に参加してもらい、ロールプレイを行った。相談者役が架空事例のテキストを用いて役になりきって参加する形式とすることで、相談内容の統制を行った。また、ロールプレイはシステム内でのマッチング機能を用いて自分の相手が誰かわからない形で進め、実際の相談と同じ形を担保した。セッションの終了後にはお互いに対する印象や評価を尋ねる質問紙を行った。 その結果、実際の相手とは異なるカウンセラー像をイメージする人が多いこと、、セッション内で相談者役の発言が多く「なめらかな」セッションであると感じられることが評価の高さと関連していること等も明らかとなった。 今年度はデータ収集と分析を段階的に進めてきたところであるが、今後引き続きこれらの分析を進め、まとめていくことで相談員の技能不足によって生じている問題を解消し,専門性の高い相談員養成プログラムを提案して持続的に社会に貢献できるSNS相談体制を構築することを目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者が産休・育児休暇を取得したため、当初の計画よりも進捗が遅れているところがある。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者の育児休暇による中断から再開後、再度計画にそって研究を進めていく。
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