2021 Fiscal Year Annual Research Report
Chirality-induced phonon-spin-photon cross-correlations
Project/Area Number |
21H01032
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The Open University of Japan |
Principal Investigator |
岸根 順一郎 放送大学, 教養学部, 教授 (80290906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸川 欣彦 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00415241)
多々良 源 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, チームリーダー (10271529)
加藤 雄介 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20261547)
山本 浩史 分子科学研究所, 協奏分子システム研究センター, 教授 (30306534)
佐藤 琢哉 東京工業大学, 理学院, 教授 (40451885)
松浦 弘泰 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (40596607)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | カイラリティ / 対称性 / 時間反転 / スピン / フォノン |
Outline of Annual Research Achievements |
左右対称性の破れ(カイラリティ)が引き起こす物質機能の探索が、分野を横断して活発な展開を見せている。本研究では、カイラル物質における《対称性と弾性・光・磁気の関係》に高い普遍性があることに着目し、フォノン・フォトン・スピンという量子流間の結合ダイナミクスについて統一描像を打ち立てる。これらのカレントはいずれも広義の左右円偏極(偏波)自由度を持ち、物質のカイラル構造と結びついて偏極依存分散を示す。その全貌を弾性論・場の理論・群論・第一原理計算を組み合わせて解明する。カレント間の結合効果、特に角運動量転送が引き起こす《交差偏極》の概念を提唱し、実験家と協力して実証研究に結び付ける。これらの成果を統合することでカイラリティ概念を深化させ、物質の機能探索に新たな地平を拓く。 2021年度の実績として,ラマン散乱実験により,理論的に予言されていたカイラル結晶のフォノンのスペクトルを実証した.また,これまで存在しないと思われてきたカイラルソリトン格子における「暗いブリーザー」といわれる非線形励起の存在を明らかにした. また,代表者らの研究で理論的に予言されていたカイラルソリトン格子の集団励起構造を実験グループと協力して明らかにした.2021年度はさらに,chirality-induced-spin-selectiviyと呼ばれる,現状ではメカニズムが不明だがデバイス応用の観点からも極めて価値の高い現象について,理論モデルの構築を行った. 2021年12月に開催された国際会議(横浜)で「Chirality in materials」というシンポジウムを企画して実績を発表するなど,成果の発信にも努めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
特に実験グループとの共同研究体制が予想以上に整備でき,理論予言だけでなく実験的な検証の体制を強化できた.その結果,カイラル結晶のフォノン分散の検出など,世界的規模で研究競争が活性化している分野において注目される成果を発信できた.
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Strategy for Future Research Activity |
現状で,国内外の共同研究グループの体制が予想を上回るペースで整備できている.今後は,規模が大きくなりつつある研究グループのマネジメントも重要になってくる.若手研究者の育成も重要になる.今後は,国内外に立ち上げつつあるいくつかのコンソーシアムを軌道に乗せ,より規模の大きな共同研究体制を整えていきたい.
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Research Products
(9 results)