2022 Fiscal Year Annual Research Report
大質量星形成時の間欠的質量降着に伴う増光現象アクリーションバーストに関する研究
Project/Area Number |
21H01120
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
米倉 覚則 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (90305665)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 大質量星形成 / アクリーションバースト / メタノールメーザー / 高頻度モニター観測 |
Outline of Annual Research Achievements |
大質量星形成時における大質量原始星への質量降着率の間欠的な増大現象「アクリーション・バースト」は、2015年に初めて観測的に検出されたが、この2015-2019の5年間で3例しか観測例が無い。本研究では「アクリーション・バースト」に関して、バースト時の降着率の増加率・発生頻度・継続期間・普遍性、さらに降着円盤の物理状態がどのように変化するかを、メタノールメーザー源に対する高頻度モニター観測によって明らかにする事を目的とする。
(1)高温メーザー観測網の整備:観測対象となるメタノールメーザー輝線を1台で全て受信可能な広帯域冷却受信機の開発を行ない、日立 32-m 電波望遠鏡に搭載した。試験観測を行い、雑音温度や安定性等の性能を評価した。本格運用に着手した。 (2)低温メーザーを用いた単一鏡高頻度モニター観測:増光現象をいち早く捉えるとともに、増光現象の発生頻度を正確に求める目的で、日立 32-m 電波望遠鏡を用いた低温メーザー (6.7 GHz) の高頻度モニター観測を実施した。2022年4月から2024年3月の期間内に、2 例の増光現象を捉え、世界的なフォローアップ観測網 Maser Monitoring Organization (M2O) に速報を流した。 (3)フォローアップ観測:上述の 2 例の増光現象に対して、世界規模のモニター観測網 M2O と協力して、高空間分解能 VLBI モニター観測、高空間分解能連続波観測 (ALMA など)、可視光近赤外線測光モニター観測 (JWST など) を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
冷却デュワーの設計段階において新たな知見が得られ、さらに小型化できる可能性が判明した事により、受信機の完成および電波望遠鏡への搭載が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
日立 32-m 電波望遠鏡への広帯域受信機の搭載は完了した。また、山口 32-m 電波望遠鏡搭載用の広帯域受信機は完成し、まもなく搭載予定である。したがって今後の進捗については問題ないと思われる。
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[Presentation] 高萩・日立 32 m 電波望遠鏡の整備・運用状況 2024A2024
Author(s)
米倉覚則, 田辺義浩, 森泉怜, 古川真祐子, 百瀬宗武 (茨城大), 孫赫陽, 抱江柊利, 小川英夫 (大阪公大), 元木業人, 新沼浩太郎, 藤沢健太 (山口大), 高羽浩, 佐野栄俊, 村瀬建 (岐阜大), 久野成夫 (筑波大), 中川亜紀治 (鹿児島大), 本間希樹, 小林秀行 (国立天文台), 他 JVN 関係者
Organizer
日本天文学会2024年春季年会
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[Presentation] Recent updates of the Hitachi and Takahagi 32-m radio telescopes, Ibaraki Station2023
Author(s)
Yoshinori Yonekura, Yoshihiro Tanabe (Ibaraki U.), Kenta Fujisawa, Kotaro Niinuma (Yamaguchi U.), Hideo Ogawa (Osaka Metropolitan U.), Koichiro Sugiyama (NARIT, Thailand), Kazuhiro Takefuji (JAXA), Mareki Honma, Hideyuki Kobayashi (NAOJ), and members of JVN
Organizer
XXXVth URSI General Assembly and Scientific Symposium (URSI GASS 2023)
Int'l Joint Research
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[Presentation] 3D プリンターによる 6.5 - 12.5 GHz 帯直交偏波分離器製作の考察2023
Author(s)
孫赫陽, 知念翼, 山崎康正, 長谷川豊, 小川英夫, 大西利和 (大阪公立大学), 米倉覚則 (茨城大), 新沼浩 太郎 (山口大), 金子慶子, 神澤富雄, 三ツ井健司, 増井翔 (国立天文台)
Organizer
日本天文学会2023年秋季年会
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[Presentation] 高萩・日立 32 m 電波望遠鏡の整備・運用状況 2023B2023
Author(s)
米倉覚則, 田辺義浩, 森泉怜, 古川真祐子, 百瀬宗武 (茨城大), 孫赫陽, 抱江柊利, 小川英夫 (大阪公大), 元木業人, 新沼浩太郎, 藤沢健太 (山口大), 須藤広志 (岐阜大), 久野成夫 (筑波大), 中川亜紀治 (鹿児島大), 本間希樹, 小林秀行 (国立天文台), 他 JVN 関係者
Organizer
日本天文学会2023年秋季年会
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[Presentation] 茨城観測局電波望遠鏡搭載広帯域 CX 帯円偏波分離器の開発 42023
Author(s)
知念翼, 孫赫陽, 抱江柊利, 米山翔, 川下紗奈, 増井翔, 山崎康正, 野曽原千晟, 長谷川豊, 澤田-佐藤聡 子, 岡田望, 小川英夫, 大西利和 (大阪公立大学), 米倉覚則 (茨城大学), 清水裕亮, 松原空洋, 新沼浩太 郎, 藤澤健太 (山口大学)
Organizer
日本天文学会2023年春季年会
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[Presentation] 高萩・日立 32 m 電波望遠鏡の整備運用・状況 2023A2023
Author(s)
米倉覚則, 田辺義浩, 森泉怜, 百瀬宗武 (茨城大), 知念翼, 孫赫陽, 抱江柊利, 小川英夫 (大阪公大), 清水祐亮, 元木業人, 新沼浩太郎, 藤沢健太 (山口大), 須藤広志 (岐阜大), 久野成夫 (筑波大), 中川亜紀治 (鹿児島大), 本間希樹, 小林秀行 (国立天文台), 他 JVN 関係者, 近藤哲朗
Organizer
日本天文学会2023年春季年会
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[Presentation] 茨城観測局電波望遠鏡搭載広帯域 CX 帯受信機の開発 32022
Author(s)
知念翼, 孫赫陽, 抱江柊利, 米山翔, 川下紗奈, 増井翔, 山崎康正, 野曽原千晟, 長谷川豊, 澤田-佐藤聡 子, 小川英夫, 大西利和 (大阪公立大学), 岡田望 (JAXA), 米倉覚則 (茨城大学), 清水裕亮, 新沼浩太郎, 藤澤健太 (山口大学)
Organizer
日本天文学会2022年秋季年会
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[Presentation] 広帯域 CX 帯同軸導波管変換の開発とそれを用いた TRL 校正2022
Author(s)
抱江柊利, 孫赫陽, 野曽原千晟, 知念翼, 米山翔, 川下紗奈, 山崎康正, 増井翔, 長谷川豊, 澤田-佐藤聡子, 大西利和, 小川英夫 (大阪公立大学), 米倉覚則 (茨城大学), 清水裕亮, 新沼浩太郎, 藤澤健太 (山口大学)
Organizer
日本天文学会2022年秋季年会
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[Presentation] 茨城観測局電波望遠鏡搭載広帯域 CX 位相遅延器の開発2022
Author(s)
孫赫陽, 抱江柊利, 野曽原千晟, 知念翼, 米山翔, 川下紗奈, 山崎康正, 増井翔, 長谷川豊, 澤田-佐藤聡子, 大西利和, 小川英夫 (大阪公大), 米倉覚則 (茨城大), 清水裕亮, 新沼浩太郎, 藤澤健太 (山口大)
Organizer
日本天文学会2022年秋季年会
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[Presentation] 高萩 / 日立 32 m 電波望遠鏡の整備状況 2022B2022
Author(s)
米倉覚則, 田辺義浩, 森泉怜, 百瀬宗武 (茨城大), 知念翼, 増井翔, 山崎康正, 孫赫陽, 抱江柊利, 小川英夫 (大阪公大), 岡田望 (JAXA), 清水祐亮, 元木業人, 新沼浩太郎, 藤沢健太 (山口大), 須藤広志 (岐阜大), 久野成夫 (筑波大), 中川亜紀治 (鹿児島大), 本間希樹, 小林秀行 (国立天文台), 他 JVN 関係者
Organizer
日本天文学会2022年秋季年会
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