2023 Fiscal Year Annual Research Report
次世代型微細積層造形のための超短パルスレーザLIFTにおける超高速熱工学
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21H01260
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
伏信 一慶 東京工業大学, 工学院, 教授 (50280996)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | レーザ / LIFT / 可視化 / 理論解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
交付申請書記載の計画を概ね完遂した。本研究初年度に全く新たに得られた成果としてのNID (network identification by deconvolution)法による構造関数(structure function)を用いた試料の熱物性値構造解析は電子・格子系に対しても適用可能性がある。これにより、昨年度までに概ね構築を完了したfsサーモリフレクタンス法計測系を前提に、その過渡応答を利用したNID 法による電子・格子温度の同時測定手法開発を目指して研究を行った。2温度モデルを前提としてサーモリフレクタンス法による過渡応答をNID法により解析を行なった。これにより、まず、対象とする系の物性値の変化に伴う温度応答の数値計算を行い、その依存性を確認した。その上で、これを構造関数に変換することで、構造関数を用いた解析法が物性値評価に有効であることを示した。これにより、電子温度のパラメータ依存性が構造関数でも確認でき、異なるバラメータによる構造関数の評価により格子温度の熱物性値取得の可能性を示しており、これにより、サーモリフレクタンス法と構造関数の組み合わせによる新たな電子・格子温度解析手法の可能性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の通り、今年度も年度当初の交付申請書記載の目標を概ね達成している。申請時点では想定していなかった新たな手法を今回見出すに至り、概ね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
当初、研究計画調書記載の本線の手法よりもいわゆるプランBとして記載した2温度モデルを前提とした手法が、初年度のNID法の獲得を通じて有効であると認識しており、引き続きこちらを採用して最終年度の研究に取り組む予定である。
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