2021 Fiscal Year Annual Research Report
PCSモデルと剛体多リンク系の統合によるスポーツ義足運動解析とロボット制御の科学
Project/Area Number |
21H01282
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 江 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (20641880)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | ソフトロボティクス / デジタルヒューマン |
Outline of Annual Research Achievements |
スポーツ義足をはじめとした柔軟変形する梁状の構造の力学を計算するpieace-wise constant strain(PCS)モデルと剛体多リンク系モデルを統合したハイブリッドリンク系の運動学・動力学計算ライブラリを開発した。この計算ライブラリを基に以下の2つの研究内容を実施した。 1)スポーツ義足のモーションキャプチャ計測と剛性推定:スポーツ義足の表面に光学式マーカを貼り付け、それらの3次元位置をモーションキャプチャシステムで計測し、PCSモデルの逆運動学計算を用いてマーカ位置からスポーツ義足の3次元的な連続変形を再構成する手法を開発した。この技術に基づき、義足に負荷をかけた状態でモーションキャプチャ計測を行うことで、力と変形量の計測結果から義足の剛性を推定する手法を開発した。 2) ハイブリッドリンク系の順動力学シミュレーション:ヒトの骨格モデルやヒューマノイドロボットとPCSモデルを統合したハイブリッドリンク系の逆動力学計算アルゴリズムおよび順動力学シミュレーション計算プログラムを開発した。ヒトの骨格モデルを用いた例では、義足だけでなくゴルフクラブのような柔軟変形する道具を用いた計算についても取り扱うことができるようになった。ヒューマノイドロボットを用いた例では、義足の端点に取り付けた足裏部と外部物体との接触力を完全非弾性衝突モデルに基づき算出することで、床面との接触も考慮した順動力学シミュレーションを実現した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画していたハイブリッドリンク系の運動学・動力学モデルを順調に開発し、モーションキャプチャ計測や順動力学シミュレーションまでが可能となった。ソフトウェアの開発だけでなく、実際のスポーツ義足の計測や剛性の推定まで進めており、当初の計画以上に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
スポーツ義足を装着した被験者のモーションキャプチャを行い、ハイブリッドリンク系の逆運動学による骨格運動と義足の変形の同時3次元再構成、逆動力学計算による関節トルクと義足の粘弾性力の同時推定、その結果に基づく筋張力推定を行う。
|
Research Products
(5 results)