2021 Fiscal Year Annual Research Report
Explosive morphological evolution of soft-bodied robots inspired by plants, protists, and inorganic materials
Project/Area Number |
21H01289
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
梅舘 拓也 信州大学, 学術研究院繊維学系, 准教授 (60582541)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 憲泰 信州大学, 学術研究院繊維学系, 助教 (30778816)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | ソフトロボティクス / 柔軟梁 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,植物,原生生物,無機物(シャボン膜や結晶成長)の形成形態をお手本とし,ソフトロボットの機構設計を行うことを提案する.1年目は,2年目のシート構造,3年目の分岐構造を設計する上での基盤となる柔軟梁の設計を行った.曲げ変形,圧縮変形,ひねり変形がそれぞれ起こりやすいセグメントを開発し,それらを組み合わせることで多様な変形が可能な「再構成可能な腱駆動モジュラーソフトロボット」の開発を行い,第26回 情報処理学会シンポジウム INTERACTION 2022で発表,インタラクティブ発表賞(プログラム・コミッティ推薦)を受賞.また,柔軟梁状リンク構造に弾性エネルギを蓄積し,一気に開放することで移動運動を行う「Upside-down Brachiation Robot Using Elastic Energy Stored through Soft Body Deformation」を開発,ロボット系トップカンファレンスであるIROS2022に投稿,現在査読を受け修正中である.インハンドマニピュレーションが可能な圧縮変形と曲げ変形が同時に可能なハンド「In-hand Manipulation Exploiting Bending and Compression Deformations of Caterpillar-Locomotion-Inspired Fingers」をIROS2022に投稿,現在査読結果待ちである.効率的な推進力が発生するように変形する柔軟脚を設計した「Conversion of Elastic Energy Stored in Legs into Propulsive Force on a Hexapod Robot」を国際学会Living Machines2022に投稿,査読結果待ちである.また,後述の国内学会4件も発表済みまたは予定である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次年度以降に基盤となる1年目目標の「柔軟梁の設計」は概ね順調に進展している.この柔軟梁で,今年度に取り組んだものは,レゴブロックのようなセグメント構造にしてユーザーが自在に設計できるタイプのもの,柔軟さを活かしそこに蓄積した弾性エネルギを活かし素早く動作するもの,複数の変形モードを駆使することで従来グリッパでは制御コストが高かったインハンドマニピュレーションという機能を付加することに成功したものがまず挙げられる.これら概要で上げた3件の国際学会への投稿と加えて,内部の中空空間に柔軟膜を折り畳むことで大きく形状変形を行う「柔軟材料の曲げ変形に対する断面形状最適化を用いた折りたたみ空気圧アクチュエータの提案」,「曲率分布を自由に設計可能なワイヤ駆動型連続体ロボット」を開発,日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会で発表予定である.これらの研究成果は,さらに機構設計や実験結果を加えて,現在国際学会に投稿できるように執筆を進めている. また,次年度のシート構造の設計の準備も着々と進めている.その成果としては,「三角形メッシュ状に導電性伸張センサを配置した面状センサの曲率推定検」,「両面半径が可変な円錐台型アクチュエータの具現化」を計測自動制御学会 システムインテグレーション部門講演会で発表し,加えて,「両面の半径が可変な円錐台型アクチュエータを連結した曲面形状ロボットの具現化」ロボティクス・メカトロニクス講演会でも発表予定である.
|
Strategy for Future Research Activity |
シートの作製においては,面積最小の膜形状を取るシャボン膜を使う.フライ・オットーは静的な針金にシャボン膜を張って軽量で丈夫な建物の設計を行ったが,本提案手法では針金の代わりに1で設計した梁を使う.動的に動く梁で創るシート構造において,面積最小となるシート形状を導き出し,ある形状からある形状のシート形状に変形させるには,シート状のどの部分に柔らかさをもたせればよいか,どの部分を硬く作ることでその構造の強度が保証されるのか?を検討する.これにより,軽量で丈夫かつ「動く」膜構造を設計する.また,この膜構造をシミュレートし,把持や這行時に加わる外力や拘束条件を付与し,膜の設計を行うことで,極めて機能的な膜構造の設計を行う. このシートの作製に関しては,我ら繊維学部の強みを活かし,さまざまな物性値や電気的特性を持つ繊維や,上記梁の設計で作製したセンサ・アクチュエータを自在に編み,織ることで,シートの作製を行う.ここで作られたシートを用いて,面でグリッピングするソフト・ロボットハンドやぬかるみを自在に這行する移動ロボットなどを作製する.
|
Research Products
(9 results)