2022 Fiscal Year Annual Research Report
離散値制御の課題解決による実用的な機械制御方法の確立
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21H01350
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
千田 有一 信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (00345753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
種村 昌也 信州大学, 学術研究院工学系, 助教 (10846885)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 制御工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
積分要素を含んだ制御対象における離散値制御では,定常状態において操作量の頻繁な切り替えが発生する。これは積分補償のための操作量分解能不足に伴う必然的な結果であり,切り替え頻度の低減化とは異なった意味の本質的な課題である。この観点に関する課題である「【課題2】サーボ問題における定常応答の改善方法の構築」について取り組んだ。制御対象としては,スロバキア工科大学で保有している熱交換器を想定した。制御モデル構築と問題設定を行い,モデル予測制御を応用した制御方法による性能検証を計算機シミュレーションによって実施した。その結果は,今後学会発表予定である。 さらに,空圧式除振台を対象として,離散値制御系のモデル化の問題を新たに検討着手した。離散値制御系の場合には操作量が限定され,さらに出力応答にドリフトが発生する懸念がある。これらの課題に対して,適切な操作量の印加方法や深層学習を用いたモデル化の方法について検討し,自動制御連合講演会で研究成果の発表を行った。 また,離散値駆動による車両制御を念頭に,「【課題3A】任意経路追従性著方法の確立」について取り組んだ。まず、フィードフォワード制御の併用方法について検討し、操作量の重ね合わせが成り立たない場合でも、操作量の切替制御則を適切に設定することで、制御性能を劣化させずに経路追従が可能であることを明らかにした。その結果はIFACの国際会議であるNOLCOS2022で研究発表したほか、IFAC Papers On Lineにも掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに進めており、研究成果は積極的に学会での発表を行った。さらに、その一部は学術論文として掲載され、所期の研究成果を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降も当初の計画通りに進めることで、当初予定した研究成果を得ることを目指す。
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