2021 Fiscal Year Annual Research Report
Stereological correction method for shape and size distribution of granular materials.
Project/Area Number |
21H01429
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
上田 高生 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (20760284)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ステレオロジー / 球面調和関数 / 主成分分析 / 2D-3D変換 / 粒子形状 / 粒径分布 |
Outline of Annual Research Achievements |
球面調和関数粒子モデルの開発のため、2段階に分けてプログラムを構築した(ソフトはMATLAB)。1段階目は球面調和関数により粒子形状をモデリングする機能、2段階目はモデリングした球面調和関数の基底関数の主成分分析を行う機能である。 1段階目の球面調和関数による形状モデリングについては、重心点から半径によりモデリングする手法(R-SH)とXYZ座標をモデリングする手法(C-SH)がある。両方のプログラムを構築し、砂のX線CT撮影データのモデリングを試みたところ、R-SHの方が解析速度が速く、鉱石粒子を対象とした予備検討では約97%の精度で形状を再現できることが分かったため、R-SHを採用した。 2段階目は、22種類の鉱石及び砂のX線CT解析を行い、合計約13万個の粒子の3次元形状を取得して、球面調和関数による形状モデリングを行い、球面調和関数係数を計算した。鉱石及び砂の粒子群ごとに、全粒子の係数に対する主成分分析を行う機能を構築した。また、主成分から当該粒子群の特徴を保ったまま形状がばらついた粒子群を球面調和関数で再構築できることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は、当初計画していた球面調和関数粒子モデルの開発及び砂・鉱石粒子の解析データの取得という目的を達成した。計画通りに研究が進捗した。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度(2年目)は、粒径分布推定法の開発を行う。具体的に、DEMソフト(PFC Suite)へのコード追記により、ロジンラムラー等の数式で指定した粒径分布に基づいて球要素を生成し、自由落下させ、各要素の座標と半径を出力し、各要素を多面体に置換する。続いて、描画ソフト(Pov-ray)により、視点・光源・粒子表面テクスチャ・解像度等を様々な条件に設定し、現実的な粒子群の画像を作成するプログラムを構築する。上記のプロセスを繰り返して作成した大量の2D画像と3D粒径分布(粒径分布式の変数)のペアを教師データとして、深層学習に学習させる(ソフトはMATLAB)。また、1年目に開発した球面調和関数粒子モデルの実験検証を行う。 2023年度(3年目)は、球面調和関数粒子モデル及び粒径分布推定法を組み込んだ全体プロセスの開発のため、各技術の接続部分の開発と全体統合を行う。例えば、2次元画像からの粒子識別にといては、ウォーターシェッド法を用いた画像処理により迅速に粒子識別する等、研究要素は少ないもののソフトウェアとして機能するために重要な開発を行う。また、2年目に開発した粒径分布推定法の実験検証を行う。 2024年度(4年目)は、全体プロセスの実験検証を行う。具体的に、X線CTにより形状把握した比較的大きい粒子に微細粒子を混合して粒度調整した砂質土・礫等を容器に詰め、様々な条件下でカメラ撮影する。画像を入力情報とし、本手法で3D粒子形状及び粒径分布を正しく推定するとともに3D粒子データを作成できるか確認する。推定精度に問題がある場合は、2、3年目の検証結果を踏まえて精度低下の原因を特定し修正する。また、自動生成した3D粒子データを使って汎用解析(DEM等)できることを確認する。
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