2023 Fiscal Year Annual Research Report
多種・大規模データのインテリジェント融合による道路網の信頼性評価と維持管理方略
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21H01451
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中山 晶一朗 金沢大学, 融合科学系, 教授 (90334755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 俊一 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (10243065)
山口 裕通 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (10786031)
久保 善司 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (50324108)
高山 雄貴 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (90612648)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 信頼性評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
道路ネットワークは橋梁・トンネル・盛土等の様々な要素(構造物)によって構成され,それらがネットワーク的につながる巨大なシステムである.膨大な数の道路構造物のすべてを高い水準で維持管理することは財政上困難であり,この中でクリティカルな要素(重要な道路構造物)を抽出できると,それらを優先的に点検・維持管理することができ,道路ネットワークの信頼性や強靭化に結びつく.研究代表者・分担者らは,これまで道路ネットワークの道路リンクの接続形態をラプラシアン行列という形式で表記し,ラプラシアン行列の第二最小固有値を道路ネットワークのつながりの指標とした道路ネットワークの信頼性評価法を提案していた.この評価法では,対称なラプラシアン行列しか扱えず,一方通行や上りと下りで車線数が異なるなど非対称な道路リンクを取り扱うことができなかったため,令和5年度では,一方通行などを含む非対称な道路リンクも取り扱うことができる,つまり,一般的なネットワークでも適用可能となるように,非対称なラプラシアン行列を取り扱うことができるように評価法を拡張した.非対称なラプラシアン行列をジョルダン分解することによって,第二最小固有値や第二最小固有ベクトルがどのような意味を持つのか,また,つながりとしての指標として問題はないのかなどを検討し,非対称なラプラシアン行列の第二最小固有値の計算法を開発し,単純なネットワークに適用して,その有用性などの検討を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学会発表時や先に投稿した成果発表論文の査読意見などで一方通行など非対称な道路リンクを含む道路ネットワークには適用できないことなどの課題を指摘されており,それらに対応することができ,研究は進んでいると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年1月1日に最大震度7の令和6年能登半島地震が能登半島を襲い,能登半島その他で大きな被害が発生し,能登半島などの道路ネットワークも大きな損傷を受け,一時的に奥能登など孤立状態となった.最終年度の令和6年度は,令和6年能登半島地震により損傷を受けた能登半島の道路ネットワーク事例も含めて,本研究課題の最終とりまとめを行う.
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