2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of structural monitoring technology for log church in Eastern Europe by observing dynamic displacement of LED markers
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21H01515
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
上北 恭史 筑波大学, 芸術系, 教授 (00232736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下田 一太 筑波大学, 芸術系, 准教授 (40386719)
花里 利一 神奈川大学, 付置研究所, 客員教授 (60134285)
新津 靖 東京電機大学, システムデザイン工学部, 特定教授 (70143659)
石川 達也 北海道大学, 工学研究院, 教授 (60359479)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ウクライナ / ポーランド / 木造教会堂 / 校倉造 / LEDマーカー / 常時微動 / モニタリング / ラコバ |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年2月にロシアによるウクライナ侵攻のために、当初計画で予定していたウクライナのポテリッチにある聖神降臨聖堂(Potelych-Tserkva of the Descent of the Holy Spirit)からモニタリングの対象地を変更し、ポーランド南東部にあるサノク郡(Sanok Country)に残る聖母マリア生誕教会(Church of the Nativity of the Blessed Virgin Mary in Rakowa )で行うこととした。本研究チームは2023年7月に同教会においてモニタリング装置を設置し観測体制を整えた。本教会堂は東方正教会の教会堂として1779年頃に建設されたという。3つの内陣を備え1900年頃に西側正面部分に鐘楼を増築している。建物は西方を正面にして小高い丘の上に建つ。教会堂の周囲は林で東面、南面は牧草地の緩やかな斜面に連なっている。北面と西面は高さ10メートルほどの崖となり、西面にはTyawkaと称される川が南北に流れ、その流れによって作られた急な斜面となっている。教会堂は建設されてから大きな修理は行われていないが、1947年からローマンカトリックによって利用され、その後1970年代に新しい教会堂が建設されたため、本教会堂は空き家となっている。目視では教会堂本体に大きな劣化は見られないが、鐘楼は西側斜面に多少傾き、南東側土台に亀裂が見られることから、西側斜面の地盤沈下による変形を受けていると推測される。そのためモニタリングのLEDは教会堂内部の西側の入り口上部および反対側の東側祭壇の上部の2か所に設置し、デジタルカメラで計測を行うこととした。教会堂の変形は緩慢としているため毎時計測とし、温度、風速の計測データともにモバイル通信によるサーバー受信ができるシステムとして計測を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻により、ウクライナへの渡航ができなくなったため、隣国ポーランド南東部に残る木造教会堂にモニタリング対象地を変える計画変更を行った。2023年7月にポーランド南東部のラコバ村にある木造教会堂にLEDによるモニタリングシステムを設置し、雨量計、風速計、太陽光パネルによる電力供給およびモバイル通信によるサーバーへのデータ送信などを開始した。モニタリング開始直後に2か所に設置したLEDシステムのひとつからデータが送信されなくなったため、2024年3月に再度現地に渡航してシステムを確認したところ、ネズミによるケーブル切断が確認された。ケーブルを新調しネズミ対策を行ったところ、現在は順調にデータを受信することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
モニタリングは最終年度まで計測を続けデータを収集する。また最終年度には必要に応じて現地でシステムのチェックをするとともに、最終年度末にシステムを撤去する予定である。
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