2021 Fiscal Year Annual Research Report
地理空間ビッグデータを用いた犯罪の時空間分析と社会実験への展開
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21H01558
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
雨宮 護 筑波大学, システム情報系, 准教授 (60601383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 貴仁 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 室長 (20356215)
村上 大輔 統計数理研究所, データ科学研究系, 助教 (20738249)
樋野 公宏 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (30391600)
大山 智也 東北大学, データ駆動科学・AI教育研究センター, 助教 (80893776)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 犯罪 / 地理空間ビッグデータ / 空間分析 / 社会実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,地理空間ビッグデータを用いた犯罪の時空間分析に取り組んだ.具体的な成果は以下の通りである.1)COVID-19を契機とする都市活動の変化を人流データから計測し,特に土地利用と人流との関連を考察した.2)犯罪の要因分析を計算効率良く行うための時空間モデルを開発し,その有用性を実データ分析を通して確認した.3)犯罪発生のタイミングを日単位で予測すべく,曜日,連休,気象,イベントなどの要因と窃盗犯罪との関連を明らかにした.4)犯罪発生水準が低頻度な状況での犯罪の発生パターンを明らかにするために,近隣の特性に応じて地理的領域をクラスタリングし,そのクラスタごとに分析を行うことで,犯罪類型ごとにクラスタ間で異なる時間的要因を検出した.5)特殊詐欺の予兆電話の時空間的集中と,鉄道駅からの駅からの距離や65歳人口割合との関連を明らかにし,警戒活動のあり方について提言した.6)屋外での非面識加害者からの性犯罪被害の時空間的特性を分析し,深夜の駅からの帰宅場面といった潜在被害者の行動文脈との関連を明らかにした.結果より,深夜時間帯の安全なモビリティの提供といった対策の重要性を示唆した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は,人流データや街路写真データベースの活用可能性を検討することができ,データ分析について具体的な知見を得ることができた.本研究後半に予定されている社会実験についても,特定の自治体と協議を進めることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画に従って研究を遂行する.
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Research Products
(24 results)