2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of semi real-time seismic hazard map
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21H01586
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三宅 弘恵 東京大学, 地震研究所, 准教授 (90401265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古村 孝志 東京大学, 地震研究所, 教授 (80241404)
森川 信之 国立研究開発法人防災科学技術研究所, マルチハザードリスク評価研究部門, 主任研究員 (60414413)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ハザードマップ / 地震 / 地震動 / 災害予測 / リアルタイム / 自然災害科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
現行のわが国のハザードマップは、活断層や海溝型地震の調査研究に基づいて、研究成果を反映する形で定期的な更新がなされている。被害地震が発生の際には、想定地震規模や場所が合っていたかどうかの議論がなされ、事前に計算された膨大な予測地震波は使われない。 地震発生後に、地震観測記録から断層を推定する方法は、リアルタイム地震情報において多くの研究がなされている。最大加速度や最大速度、震度等の単一指標に加え、エンベロープ波形を用いた推定も行われている。また、観測波形記録を、予め計算された波形記録と比較して、断層や震源域を推定する研究も津波分野でなされている。 本研究では、事前に想定された多様な断層モデルと予測地震波を最大限活用し、観測地震波と予測地震波をリアルタイムに相互相関を取るアイデアにより、予測地震波と合致度が良い順に想定断層を絞り込み提示するアルゴリズムを開発し、準リアルタイムハザードマップ化する。 二年目は、昨年度までに整備した予測地震動波形のデータベースと、開発した任意の領域および地点における予測波を抽出・評価するアルゴリズムの性能を、国内外で使用されている他手法と比較し、長所短所の抽出を行った。また、同アルゴリズムで提示された被害地震の断層候補の確率論的な意味づけを検討した。この他、昨年度開発した、事前に予測された地震動波形と観測地震動を複数の指標で比較し、時刻歴相関を取ることによって、被害地震の断層候補を判別する手法開発を継続的に進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
構築した予測地震動波形のデータベースを用いて、実施できる地震動研究を進めており、非エルゴード性の研究も新規に取り入れる目途がたった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題では、主に陸域の地震を対象としているが、海域の地震への方策も引き続き検討する。
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