2021 Fiscal Year Annual Research Report
Impact of Interfacial and Electrical Characteristics on Rheological Property of Molten Oxide-based Suspension at High Temperature
Project/Area Number |
21H01684
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
齊藤 敬高 九州大学, 工学研究院, 准教授 (80432855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西郷 浩人 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (90586124)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | レオロジー特性 / 界面電荷 / 酸化物 / 機械学習 / サスペンション |
Outline of Annual Research Achievements |
齊藤敬高(代表者):これまでに培ってきた交流電場を用いる高温実験技術によって,CaO-SiO2系融体に酸化物固体を晶出分散させた高温酸化物サスペンションの導電率,誘電率および位相を反映したインピーダンススペクトルを測定した.また,室温系のサスペンションについて,高精度広範囲レオメータ+電場印加装置をベースにレオロジー特性に及ぼす外部電場の影響を定量的に評価することの可能なダイエレクトロレオロジー評価装置の試作を行った. 西郷浩人(分担者):齊藤が測定したインピーダンススペクトルに対して,多数(5~10程度)のパラメータを備えた等価回路解析を行うことによって,本課題で最も重要な物理量である「界面電荷」を定量化した.具体的には,ナイキストプロットに表現されたインピーダンススペクトルを応答変数として,予測モデルを仮定し,それらの予測誤差を最小化するような電荷移動抵抗や電気二重層容量などの等価回路パラメータ値を探索する最適化問題として扱った.各パラメータの値は勾配を利用した数値計算手法で求めることができるが,近年のデータ科学的手法を利用したパラメータ値の評価を検討する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度の目標である,高温の酸化物融体をマトリックスとする固体が分散したサスペンションを調製し,インピーダンススペクトルの実測と最適なモデル選択による等価回路解析を行うことができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
齊藤敬高:前年度に引き続き,種々の高温酸化物サスペンションのインピーダンススペクトルを測定するが,当該年度はFexOなどの遷移金属酸化物を含む,より実際の金属生産プロセスに近い酸化物を重点的に調査する.また,室温系においてシリコーンオイルもしくはグリセロール水溶液をマトリックス流体に,ポリエチレンビーズを分散させたサスペンションを作製し,前年度に試作したエレクトロレオロジー評価装置を用いて,レオロジー特性に与える界面電荷および外部電場の影響を固相の割合,体積割合,ずり速度等をパラメータに系統的に調査する.また,高温酸化物サスペンションについて,レオロジー特性に及ぼす外部電場の影響を定量的に評価することの可能な測定装置の試作を行う. 西郷浩人:前年度に引き続き,齊藤が測定したインピーダンススペクトルに対して,多数のパラメータに基づき等価回路解析を行うことによって,界面電荷を定量化する.また,H30~R2の科研費基盤研究(B)において,齊藤と共同で開発した機械学習によって高温酸化物サスペンションの粘性を推定するシステムを発展的にアップデートする.すなわち,前年度の界面電荷のモデリングにより最適化されたパラメータを利用することで粘性推定システムの精度向上を図る.また,データ科学における特徴選択や信頼区間を用いて,いずれのパラメータが重要であるかを選択・評価する.
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