2023 Fiscal Year Annual Research Report
非平衡プラズマと触媒による協奏的原子化プロセスと精密ウラン同位体分析の実現
Project/Area Number |
21H01858
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
桑原 彬 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (50732418)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 英生 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (20432239)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 同位体分析 / 共鳴イオン化質量分析 / ウラン / 誘電体バリア放電プラズマ / レーザーアブレーション / プラズマ触媒 / ナノ秒レーザー |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、①二酸化ウランUO2・Al2O3を対象としたレーザーアブレーションによる原子化の検討、②誘電体バリア放電プラズマのプラズマ活性について研究を実施した。 ①2022年度より引き続いて実施したUO2レーザーアブレーション実験について、ウラン原子の基底準位5L6からの遷移波長(394.382nm)、低励起準位5K5からの遷移波長(404.268nm)に対して、レーザー吸収分光により吸収スペクトルを取得した。スペクトル解析の結果より、a)ウラン原子の膨張挙動はアルミニウム原子とは異なり、荷電粒子を含む高速成分と中性粒子から成る低速成分の2つのグループに分かれることが確認された。また、b)2つの成分の到達時間の間にスペクトル分裂が出現すること、c)吸収率ピークの通過後に局所熱平衡状態LTEに達し、5K5に28~38%のウラン原子が励起されることを明らかにした。さらに、Al2O3レーザーアブレーション実験では、レーザーの空間走査から得られた柱状密度の分布より、アルミニウム原子でアブレーションプラズマの内部が空洞となる様子が確認された。 ②酸化物サンプルの誘電体特性を利用し、サンプル背面にグラウンド電極を設置し、プラズマジェットが減衰することなくサンプル表面に高密度プラズマを誘起できることを明らかにした。具体的には、プラズマジェット中に酸化物サンプルとグラウンド電極を設置してプラズマを生成することで、ジェットから酸化物サンプル(誘電体)、酸化物サンプルからグラウンド電極への放電路が形成されることを見出した。また、アルゴン原子の発光スペクトルよりジェット中の電子密度・電子温度はサンプル表面まで減衰することなく活性状態を維持することが分かった。
|
Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|