2022 Fiscal Year Annual Research Report
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21H01876
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤芳 暁 東京工業大学, 理学院, 助教 (70371705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 史貴 東京工業大学, 理学院, 准教授 (00361783)
志見 剛 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 特任准教授 (60817568)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ラミン / 細胞核 / ナノレベルイメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、クライオ電子線トモグラフィーによる単粒子解析の急速な発展により、精製たんぱく質の原子モデルを得ることが可能になってきた。しかし、細胞の機 能を理解するには、細胞外(in vitro)の情報だけでは不十分である。細胞内部では、多種多様なたんぱく質が混在し、相互作 用することで分子ネットワークをつ くって機能を発現しているからである。つまり、細胞の機能を理解するには、細胞内部(in vivo)で「生体分子複合体がどこに局在し、どのような分子との相互作 用があるか」を分子レベルでの観察が必要である。 生体分子は、分子間相互作用という近距離で働く力を利用して、大きさ数十ミクロンの細胞を形成している。しかし、細胞をナノメートルからミクロンまで継 ぎ目なく観察できる顕微鏡が存在しないため、その詳細は良く分かっていない。そこで、研究代表者らは、このような観察できる「超流動ヘリウム蛍光顕微鏡」 の開発をおこなってきた。昨年、この顕微鏡を用いて、ナノレベルの1分子イメージングに成功した。本研究では、超流動ヘリウム蛍光顕微鏡で細胞核を観察する ことで、体細胞分裂期に起こる形態変化の様子を分子レベルで観察し、細胞核形成の分子機構について研究することを目的とする。 本年度はクライオ蛍光顕微観察のための色素の新規合成を引き続き行い、これを成功させた。この色素を、核膜孔タンパク質をノックインしたU2OS細胞をモデル系として、染色条件を構築した。さらに、膜構造を正しく知るために、クライオ光電子相関観察にも取り組んでおり、来年度も継続しておこないたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は計画通り進んでおり、さらに計画になかった新しいアイディアも出てきている。また、分担者との共同研究も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は計画通り進んでおり、申請書通りに研究を進めていく予定である。
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[Presentation] 細胞内1分子ナノスコピーのための近赤外蛍光標識技術の開発2022
Author(s)
藏本和輝, 武藤慶, 宮崎龍也, 山口潤一郎, 成瀬寛太, 神谷直輝,荒巻秀和, 松下道雄, 小田春佳, 志見剛, 木村宏, 藤芳暁
Organizer
日本生物物理学会年会
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