2023 Fiscal Year Annual Research Report
フッ素化ベンゾシクロブテノン誘導体を用いる含フッ素多環性化合物群の合成
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21H01927
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
網井 秀樹 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (00284084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
覚知 亮平 群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (00743816)
杉石 露佳 群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (30636220)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | フッ素 / 有機合成化学 / ベンゾシクロブテノン / 環化付加 / 開環反応 / ヘテロDiels-Alder反応 / オキシム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の全体構想は、有機フッ素化合物の系統的合成法の開発である。交付希望期間中の具体的目的は、フッ素化ベンゾシクロブテノン誘導体を用いて、含フッ素多環性化合物群の新合成法を確立することである。本研究によって得られる成果は、有機半導体等の機能性材料の開発、医薬・農薬などの生理活性物質の探索に貢献するものと考えられる。フッ素化ベンゾシクロブテノン誘導体を含フッ素合成ブロックとして用いるメリットとして、有機分子に対してフッ素官能基のみならず、カルボニル基(C1ユニット、および酸素官能基を供与)を導入しながら、多彩な環構築反応に展開できる。 2023年度は、含フッ素ベンゾシクロブテノン誘導体の生理活性物質合成への応用を目指した。まず、ジフルオロベンゾシクロブテノンのO-シリルアセタール体とニトリル類との環化付加反応を試みたが、目的反応は進行せず、ジフルオロベンゾシクロブテノンの開環体と原料のニトリルが得られた。次に、環拡大反応によるラクトン合成に取り組んだ。ジフルオロベンゾシクロブテノンの環歪みを利用したBaeyer-Villiger酸化を検討したが、目的反応は進行せず、ラクトンは全く得られなかった。ジフルオロベンゾシクロブテノンの更なる変換を目指し、ヒドロキシルアミンとの縮合反応により、オキシムを良好な収率で合成することができた。現在、オキシムを用いる環拡大反応を検討し、ジフルオロラクタム合成を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度までの含フッ素ベンゾシクロブテノン誘導体を用いる環化付加反応(ヘテロDiels-Alder反応)に加え、環拡大反応による含フッ素多環性化合物群の合成を進められたため、本研究が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
ジフルオロベンゾシクロブテノンオキシムのBeckmann転位などの環拡大反応に挑戦したい。
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Research Products
(20 results)