2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of random copolymer creation by controlling anionic copolymerization precisely
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21H01936
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
永木 愛一郎 北海道大学, 理学研究院, 教授 (80452275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外輪 健一郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (00336009)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | フローマイクロ合成 / クエンチフロー法 |
Outline of Annual Research Achievements |
合成高分子には高機能化の高い要求が存在する中、複数種類のモノマーが導入されたランダムコポリマーは、新規かつ高度な機能を発現する合成高分子として期待される。しかし、既存のバッチ法によるランダム共重合では、ランダムコポリマーの精密合成は困難である。本課題では申請者が独自開発を進めてきたフローアニオン重合技術を基軸に、未達のランダム共重合の精密制御のための方法論を開発する。具体的には、高速なアニオン共重合の速度解析により一次構造を可視化する。その解析結果に基づき、フロー逐次添加型システムを活用した濃度制御により、アニオンランダム共重合の精密制御のための方法論を開発する。それにより、リビング性を活かした合成戦略や、フローマイクロ精密共重合プロセスを基軸とする高分子インフォマティクスの展開など、高付加価値な高分子材料創成のための基盤創出を目指す。 本年度は高速アニオンランダム共重合反応速度論解析を行った。フローマイクロリアクターにおける反応時間は、リアクター内を溶液が通過する時間と一致するため、リアクター内の体積(滞留時間)の調整により反応時間を短く精密に制御できる。また高精度かつ高反応時間分解能を達成するためには、リアクターへ溶液を導入するマイクロ混合器における試薬の瞬間的な混合が重要となる。そこで高速混合技術の観点からマイクロ混合器や導入流量の効果の検討を行い、数ミリ秒以下の瞬時混合が可能なフローマイクロリアクターを設計した。これを用い、開始剤とモノマーとの高速な重合開始と、所定の反応時間後における共重合反応の瞬時停止(クエンチ)により、極めて高速なため従来法では不可能なスチレンのアニオン重合における速度解析を達成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定した通り、クエンチフロー法を確立したため
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Strategy for Future Research Activity |
今後は今回確立したフラッシュクエンチフロー法を活用し、共重合系における反応速度解析を行うとともにコポリマー合成へと展開していく。
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Research Products
(14 results)