2021 Fiscal Year Annual Research Report
視床下部ー下垂体を制御する新たな卵巣由来フィードバック因子の同定
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21H02342
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松田 二子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (10608855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大蔵 聡 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (20263163)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 視床下部-下垂体-卵巣軸 / 性腺刺激ホルモン / 視床下部神経細胞株 / 顆粒層細胞 / 反芻家畜 |
Outline of Annual Research Achievements |
性線刺激ホルモンの分泌を制御する未知の卵巣分泌因子の候補として、研究代表者が発見した新奇卵胞分泌因子Aが視床下部あるいは下垂体に作用する可能性を検証した。 A)視床下部・下垂体に対する新奇卵胞分泌因子Aの作用の検証:雌ヤギでの投与量を決定するため、またこのメカニズムの動物種差を明らかにするため、ラットを用いた検討を実施した。卵巣除去した雌ラットに新奇卵胞分泌因子Aを投与し、性腺刺激ホルモン濃度測定を行った。その結果、性腺刺激ホルモン分泌が抑制された。このことから、齧歯類において、新奇卵胞分泌因子Aは視床下部あるいは下垂体に作用して性腺刺激ホルモン分泌を抑制することが示唆された。 B)新奇卵胞分泌因子Aおよびその受容体の視床下部・下垂体・卵巣における局在解析:新奇卵胞分泌因子の作用点を探るため、ウシの卵巣を用いて新奇卵巣分泌因子と受容体の発現細胞を特定した。その結果、ウシ卵胞の顆粒層細胞において新奇卵胞分泌因子Aが産生されていること、卵胞の大きさとAの発現量に相関があることを明らかにした。また、ウシ顆粒層細胞において新奇卵胞分泌因子Aの遺伝子発現量は細胞死関連遺伝子の発現量と相関しており、新奇卵胞分泌因子Aは細胞死を制御することで卵胞選抜を制御している可能性が示唆された。 C)新奇卵胞分泌因子の血中濃度の解析:ヤギ・ウシにおける性周期中の新規卵胞分泌因子Aの血中濃度変化を測定した。その結果、新規卵胞分泌因子Aの性周期による血中濃度変化は検出されなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
性線刺激ホルモンの分泌を制御する未知の卵巣分泌因子の候補1つ(新奇卵胞分泌因子A)が、ラットにおいて性腺刺激ホルモン制御作用を持つことを示すことができた。さらに、その受容体の発現解析など、作用機序に迫る実験を実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
新奇卵胞分泌因子Aについて、視床下部あるいは下垂体に作用して性腺刺激ホルモン分泌を抑制することを明らかにした。今後はAの作用機序を確実に解明するための実験を行っていく。さらに、新奇卵胞分泌因子Aが卵巣内で卵胞発育に関与するかを解明するための実験も行う。過排卵誘起処置を行った際の新奇卵胞分泌因子Aの血中濃度の解析も行う。
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Research Products
(8 results)