2023 Fiscal Year Annual Research Report
Improvement of gut health to make chickens strong against stress
Project/Area Number |
21H02344
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
豊後 貴嗣 岡山理科大学, 獣医学部, 教授 (40325361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
スルチョードリ ビシュワジット 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (00535453)
新居 隆浩 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 准教授 (90804873)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 腸内環境 / 腸内細菌叢 / ストレス / ニワトリ / ウシ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、産卵鶏の腸内細菌叢に及ぼす飼育環境の影響について検討を加えたとともに、血液および卵黄成分についても解析した。試験区は通常のバタリーケージ(C区)、簡易エンリッチド・ケージ(CE区)、平飼い(F区)とした。乳酸菌群およびビフィズス菌群の値がCE区において他の2区よりも高いことが示された。一方、大腸菌群やクロストリジウム菌群については、F区で高いことが認められた。サルモネラ菌群およびカンピロバクター菌群に関しては、区間に差は示されなかった。試験終了時には、CE区の血液と卵黄コルチコステロン濃度が増加傾向にあったものの、3区間で統計的な差は見られなかった。血液中のIgY濃度は、試験前と試験後の何れにおいても3区間で差は見られなかった。よって、C区に比べて、C E区やF区で採卵鶏のストレスが軽減されるとの証拠は得られなかった。 ウシに関しては、様々な条件(暑熱ストレスあるいは飼育密度など)での糞サンプルの収集を行い、その選別作業を完了させ分析したところ、暑熱ストレスの影響は認められるもののニワトリよりも温熱環境の影響は。少ない傾向にあった。また、飼育密度については、密度よりも同居個体との関係性の方が影響することが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
様々なストレスと腸内環境との関連性については、多くの知見を得るに至った。本年度において細菌叢のバランスについて解析と検討を加えることで最終目標であるストレスからの回復について有効な方策を見つけられると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
ニワトリに関しては、ストレスからの回復について、飼料添加物等を用いた試験を行う。ウシについては、細菌叢の解析と適正な細菌叢バランスについて検討を行い、ストレス回復の方策を模索する予定である。
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